第2回セッション「女性の生に向きあう」のご案内
本年度のJOHAワークショップは「オーラル・ヒストリー・フォーラム」として再出発し、第1回は、「市民運動とのかかわりのなかで」というテーマでセッションを行い、活発な議論が交わされました。
第2回となる今回は、「女性の生に向きあう」というテーマでセッションを行います。女性史そのものが、もともと学知と現実のはざまにおかれ続けてきた歴史をもっています。話題提供のお一人は、熱海を中心に(御殿場も加えて)占領期の米兵向け売買春に関する聞き取り調査をされてこられた平井和子さんで、インタビューの難しさや苦労について語っていただきます。もうお一人は、スペインで聞き取り調査を行っている荒沢千賀子さんで、スペイン内戦・独裁期に弾圧を受けた母を語る娘さんの苦しみを知り、傷ついた対象者に向き合って、悩んだことなどについて語ります。
本セッションでは、お二人の報告をもとに、オーラル・ヒストリー実践・研究のなかで、これまで語られなかった歴史に向き合うとはどういうことか、どうすればそれが可能になるのか、じっくりと時間をかけてディスカッションを行いたいと思います。当日は、参加者の皆様と率直な議論を交わすことができればと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。(宮﨑黎子)
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●日時:11月27日(日) 13時~17時
●場所: 東京麻布台セミナーハウス(大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター)2階大研修室
http://www.keiho-u.ac.jp/research/asia-pacific/access.html
※最寄駅は東京メトロ日比谷線・神谷町駅です。
●参加費:500円
●プログラム
12:30 開場
13:00 開会
挨拶・趣旨説明:小倉康嗣
13:10 セッション開始
司会:宮﨑黎子
話題提供1 語られない女性たちの占領体験を歴史化する試み
――歴史学・女性史・オーラルヒストリーのはざまで
平井和子(静岡大学・大妻女子大学非常勤講師を経て、現在一橋大学大学院博士課程)
話題提供(30分)・質疑応答(20分)
話題提供2 母の生に寄りそう娘 研究者として母/娘として
――スペイン内戦・独裁期弾圧を受けた女性への聞き取りから
荒沢千賀子(私立女子中学高校社会科教諭を経て、現在一橋大学大学院博士課程)
話題提供(30分)・質疑応答(20分)
14:50 休憩
15:00 グループディスカッション
16:00 グループ報告と全体討論
17:00 閉会交流懇親会
前回は同一会場で行いましたが、今回は会場の都合で、有志により場所を変えて行います。
●事前申込みは不要です。ご関心のありそうな方などお誘いのうえ、ふるってご参加ください!
お問い合わせは、企画運営委員・連絡担当の清水美里
meili[at]apost.plala.or.jpまでお願いします。
メールアドレスの[at]の部分を@に替えて送信してください。
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報告者関連論文・実践報告
【平井和子さん】
平井和子 2007「RAAと『赤線』――熱海における展開」恵泉女子学園平和文化研究所編『占領と性』
インパクト出版会
平井和子 2004 「日本占領を『性』で見直す」日本史研究会『日本史学』500号
平井和子 1997 「米軍基地と『売買春』――御殿場の場合」日本女性学会『女性学』Vol. 5
【荒沢千賀子さん】
荒沢千賀子 2011「スペインで革命・内戦・独裁期弾圧の過去と向きあう――あるアストゥリアス女性の生活史のこころみ」一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻修士論文(未刊行)
荒沢千賀子 1995「沖縄“研修”旅行」『月刊高校生』152:3-19
荒沢千賀子 1993「『ここで悩めてよかった』明日に続く日々に向かって」『教育』559:30-38
(→ 1995「『ここで悩めてよかった』明日に続く日々に向かって」高垣忠一郎ほか編『不登校・登校拒否(3)高校生――霧の中から自分探し』労働旬報社)
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会場所在地大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター(CAPP)
〒106-0041 東京都港区麻布台1-11-5東京麻布台セミナーハウス
(TEL:03-5545-7789 FAX:03-5545-7788 E-mail:capp@keiho-u.ac.jp )
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日本オーラル・ヒストリー学会(JOHA)オーラル・ヒストリー・フォーラム企画運営委員
荒沢千賀子、小倉康嗣、木村豊、酒井順子、清水美里、中原逸郎、橋本みゆき、前田沙織、宮﨑黎子、八木良広 (五十音順)