対面&オンライン参加 オーラル・ヒストリー複合ワークショップ2021「作品と現地をオンラインでつなぐ」『語り継ぐ いいおか津波』の現場を訪ねて

昨年3月にコロナ禍の中で延期にしていた企画です。今回はオンライン参加の選択肢もあります。
東日本大震災から10年。千葉・飯岡は、震災の際に関東でも特に津波被害が集中した地域です。
飯岡地域で『語り継ぐいいおか津波──被災者聞き取り調査記録集』や「復興かわら版」を発行してきたNPO光と風のみなさんに、現在の飯岡、聞き書き・発信活動について話をうかがいます。
現地訪問(Aプラン)・オンライン参加(Bプラン)のどちらかを選び、ふるってご参加ください。

【日時】2021年3月14日(日)
A)飯岡駅集合11:45~16:00
B)13:40~16:00
【場所】千葉県旭市飯岡地域(ワークショップ会場:飯岡刑部岬展望館)
【対象】オーラルヒストリーの作品化や災害・地域づくりに関心ある方
A)先着7名、B)オンライン参加最大90名
【参加費】会員・非会員とも、両プランともに無料。
【参加申込・問合せ】参加希望者は3/12までに申し込んでください。各プランの申込方法は:
A)JOHA研究活動委員・橋本(5522825[at]rikkyo.ac.jp →[at]を@に替えて送信)へ
①名前、②所属、③当日の緊急連絡先、④昼食参加希望の有無、をE-mailでお知らせください。
B)申込ページで自動受付します。①名前、②メールアドレス(当日使用するZoomアカウント)を登録すると、参加方法の案内があります。登録しないと当日は参加許可されません。
問い合わせ:前日までは橋本へ、当日は山本(eyamamoto_nufs[at]yahoo.co.jp)にお願いします。

《日程》
A:現地訪問 =11:45 JR飯岡駅集合→現地見学・写真撮影(1時間15分)→昼食休憩→13:40~16:00ワークショップに対面参加
B:オンライン参加 =13:40~16:00オンライン会議システムZoomによるミーティング参加

◎現地見学先:九十九里海岸に出て避難タワー、慰霊碑(飯岡ユートピアセンター内)、防災資料館、津波最高記録碑、タイムカプセル、仮設住宅(現物保存)、我らの波止、かさ上げ防潮堤/遡上防止水門、元禄津波記録(津波標識・浅間神社・波切不動)、飯岡小学校(当時の避難所)、玉崎神社(天の石笛、飯岡助五郎など石碑)、海津見神社、津波避難道(銚子海道の一部) →会場そばのレストラン海辺里。

◎ワークショップのプログラム:13:40 Zoomミーティング開始
・刑部岬展望館へ移動(散歩10分)
・開会、Aプラン参加者による現地歩き写真報告(15分)
・展示中の復興かわら版を閲覧(15分)
・語り部、聞き書き集の聞き手のお話(30分)
・双方向的実践交流会(質疑応答、実践事例紹介など積極的にご発言ください)

◎Aプラン参加者へ
・現地までの交通手段:JR東京駅から向かう場合、特急しおさい3号銚子行10:11発に乗車すると集合時間にちょうど到着します(片道3,340円)。
・現地での移動:NPO光と風の方が車を出してくださいます。
・会場で、NPO光と風の企画展示「いいおか津波10年の歩み」を開催中。
・昼食をご一緒する場合、予約しておくのでお知らせください。食事代は1500円です。
・体調を整えマスク着用・アルコール消毒等、新型コロナウィルス感染症防止にご協力願います。

《協力》NPO法人光と風キャンペーン実行委員会 NPO法人光と風(hikaritokaze.org
被災者聞き取り調査記録編集委員会『語り継ぐいいおか津波──被災者聞き取り調査記録集』*(2013年、改訂版、本体1429円+税)や「復興かわら版」の発行のほか、復興まちづくり、防災教室等の活動を展開中。
*『語り継ぐいいおか津波』は一般書店の取り扱いなし。当日購入可、またはNPOに問合せ。

《企画担当:研究活動委員会・橋本みゆき》

『日本オーラル・ヒストリー研究』17号 原稿募集

論文、研究ノート、聞き書き資料、書評、書籍紹介の原稿を募集いたします。投稿希望者は学会ホームページで公開されている最新版の投稿規定・執筆要領を参照の上、以下の編集委員会メールアドレスまで原稿をご送付ください。投稿に関するお問い合わせも下記アドレスまでお願いいたします。提出原稿は査読審査を経たのち、6月下旬~7月上旬に掲載の可否が決定します。

○ 募集期間:2021年3月5日(金)~15日(月)
※17号から査読体制を変更するため〆切が2週間早くなります。お間違えのないようお気をつけください。
※メールの送信ミスや誤配の可能性があるため、募集期間を設けています。余裕を持ってご送付いただきますようお願いいたします。

○ 問合せ・応募原稿送付先:joha_journal(at)ml.rikkyo.ac.jp
( (at) 部分を@に替えて送信してください。)

投稿規定・執筆要領の改定を行いました。とくに重大な変更は以下2点です。最新版を熟読のうえ原稿を作成するようにお願いたします。投稿規定・執筆要領に従っていない原稿は受理できません。

・論文 16,000字~28,000字以内
(★字数の下限を設定しました)
・研究ノート 18,000字以内
※研究の中間報告、予備的考察や試論、研究の着想など、論文の形式には収まらないないけれども発表する意義があるもの。
(★研究ノートの位置付けを明確にしました。論文と研究ノートは優劣の関係にありません)

現場からの報告、聞き書き資料の紹介、調査教育実践の報告など、会員の皆さまの幅広い活動に触れられるような原稿をお待ちしています。

日本学術会議会員任命拒否についての理事会声明

菅義偉内閣総理大臣は、第25期日本学術会議新規会員候補として日本学術会議が推薦した候補者105名のうち、6名の任命を拒否しました。しかも、その理由を明らかにしておらず、国民が抱く疑問に答えようとしていません。
このような介入は、学問の自由と研究の発展を阻害するものです。日本オーラル・ヒストリー学会理事会は、6名の会員候補者の任命拒否にいたった経緯と理由を開示するとともに、同候補者の速やかな任命を求めます。

日本オーラル・ヒストリー学会理事会
2020年10月19日

JOHA編集委員会主催実践ワークショップ「『良い論文』を書く」のご案内

JOHAでは、編集委員会の主催で論文執筆について学ぶワークショップをオンラインで開催します(全3回。zoom使用)。
未公刊の論⽂(たとえば、すでに投稿したが査読は通らなかったもの)を題材として提供していただき、参加者全員で検討します。提供者にはワークショップでの議論を踏まえて原稿を修正していただき、完成させたものを次号の『日本オーラル・ヒストリー研究』に原則掲載します。また、検討者として参加する方々には、他の人の書いた原稿を詳細に検討することで論⽂を批判する視点を⾝につけ、ご自身の論⽂に還元していただきたいと思います。

JOHA編集委員会主催実践ワークショップ「『良い論文』を書く」

【日時】
第1回 2020年11月8日(日) 13:00~16:00
(第2・3回は2020年12月、2021年2月を予定)

【定員】
会員限定。題材提供者2~3名/検討者7~8名。
-若手会員(大学院生・PD)を優先します。
-題材提供者には10月末に投稿できる程度に仕上がっている原稿を提出していただきます。未完成原稿は検討できません。

【申込み方法】
申込み期限:10月15日(金)
申込み・問い合わせ先:joha_journal[at]ml.rikkyo.ac.jp ※[at]を@に変えてください。

必要事項:①~④は申込み者全員(メール本文に記入)、⑤⑥は題材提供者のみ(添付ファイルで送付)です。

①氏名と所属(大学院生は学年も)
②参加希望枠(題材提供者/検討者)
③専攻(歴史学・社会学・人類学など)
④研究テーマ
⑤応募の動機・論文の概要(1000字程度)
⑥現段階での原稿

※詳細は添付ファイルをご覧ください。

日本オーラル・ヒストリー学会第18回大会(JOHA18)のご案内

日本オーラル・ヒストリー学会第18回大会(JOHA18)を下記の要領で開催いたします。
今大会は、新型コロナウィルスの感染拡大にともない、オンラインでの開催となります。当学会として初めてのオンライン開催の試みであり、至らない点も多々あるかと思いますが、ご理解をいただければ幸いです。
また、大会プレ企画として9月5日に開催される研究実践交流会「コロナ禍の「声」を記録する―オーラル・ヒストリーになにができるか―」にもふるってご参加ください。

日本オーラル・ヒストリー学会 第18回大会
Japan Oral History Association 18th Annual Conference

開催日:2020年9月13日(日)
開催方法:Zoomミーティング(要事前申し込み)
下記ミーティングアドレスから事前登録をお願いします。登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZIpcu6oqjopHdGi9emS7to4kfuTE9utiUTu
別途、Zoomミーティングアドレスをお伝えします。また、総会などの確定情報についても、随時、会員メーリングリストならびにJOHAホームページで更新していきます。

参加費:無料

※大会に関してご不明な点がございましたら、下記までお問い合わせください。
問合せ先:joha18(at)ml.rikkyo.ac.jp

大会プログラム

9月13日(日)
10:20 開会

10:25〜12:00 自由報告部会1 報告要旨
第1分科会(環境・文化) 司会:李 洪章(神戸学院大学)
・有馬絵美子「多雪環境に生きた一住民の記憶−民俗学の視点から−」
・中澤英利子「継承語とともに生きる―ブラジル日系コミュニティの日本語教師の語りから」
・Jay Alabaster「『ザ・コーヴ』が与えた副次的な影響の語り」

12:00〜12:55 休憩

12:55〜14:30 自由報告部会2 報告要旨
第2分科会(戦争・歴史) 司会: 酒井朋子(神戸大学)
・山本真知子「弔いの場からはじめる――死者から託されたことばを契機とした記憶行為の試み――」
・江口千代、橋本清勇、大庭悠希、桜井厚「「軍港都市」がもたらした子どもの生活への影響~戦中・戦後を生き抜いた人々の語りから」
・吉本裕子「アイヌ古老のライフストーリー展示から「歴史化」へ」

14:30〜15:00 連絡コーナー(仮称)
15:00〜15:10 休憩
15:10〜15:50 総会

第1分科会(環境・文化)報告要旨

第1分科会(環境・文化)
司会: 李 洪章

・多雪環境に生きた一住民の記憶 −民俗学の視点から−
有馬絵美子(神奈川大学 歴史民俗資料学研究科博士前期課程)
長野県飯山市において、昭和元年生まれの女性より2008年~2009年に行った聞き書きをもとに、多雪環境下での人生をオーラルヒストリーを用いて検証する。
女性への聞き取りでは、雪の種類に応じて積雪を認識及び命名して生業に役立てていること、ライフステージの変化とともに雪への印象が変わっていったことが、回想と語りから伺えた。
「多雪環境」に生きた一住民の「雪」への認識とその変化や生き様を、オーラルヒストリーを用いて記録することで、人と自然との関係について記録を残す足がかりとしたい。

・継承語とともに生きる―ブラジル日系コミュニティの日本語教師の語りから
中澤英利子(横浜市立大学大学院 都市社会文化研究科博士後期課程)
ブラジル日系社会の日本語教育は、日本語を母語とする移民一世世代の教師により長く教育環境が保たれてきた。しかし、世代交代が進んだことでバイリンガルの教師が多く現れており、その生活経験やライフコースも多様になっている。本報告は、日系コミュニティの日本語学校の教師である日系三世の女性Lの語りから、日本語という継承語とともに生きる「日本語人生」を考察するものである。日本での就労経験を持つLは、ブラジルでも日本でも日本語を活用することで選択的に社会関係の移動を行ってきた。現在、多くの日系コミュニティでは日本語が生活言語として機能しなくなっているが、そのような状況のなかでコミュニティの日本語学校の日本語教師として生きる現実を考察する。また、ブラジルの日系人の日本語継承と日系コミュニティの維持という問題もあわせて検討する。

・『ザ・コーヴ』が与えた副次的な影響の語り
Jay Alabaster(アリゾナ州立大学博士課程)
2010年、ルイ・シホヨス氏が監督を務めた『ザ・コーヴ』(The Cove)が、第82回アカデミー賞を受賞すると、和歌山県にある人口約3千人の小さな漁師町の太地町は、捕鯨・反捕鯨という世界的論争に巻き込まれ、国内外のメディアで特集記事が組まれることとなった。
その記事の多くは、「イルカの追い込み漁は残酷である」といった環境保護および動物愛護の観点を主張する外国人活動家と、「イルカの追い込み漁は日本古来の伝統である」とする伝統・歴史的な観点を主張する漁師との論争を紹介するものである。
しかし、『ザ・コーヴ』の公開は、論争に直接的な関与をしていない人々の生活や信念までも変化させているが、今まで焦点が当てられることはなかった。そこで、今まで取り上げられることがなかった人々への影響を、彼らの経験の語りから紹介し、考察を行う。

第2分科会(戦争・歴史)報告要旨

第2分科会(戦争・歴史)
司会: 酒井朋子

・弔いの場からはじめる――死者から託されたことばを契機とした記憶行為の試み――
山本真知子(同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士後期)
戦争体験者がいなくなった後の記憶の継承は、どのようになされうるのか。残された者たちは、何をどう記憶していくことが求められているのか。本報告は、体験者不在のなかでの記憶の継承という問題を考える一歩手前において、死者を弔うための場をつくろうと試みるものである。その方法として、沖縄県東村高江を取り囲むように計画された米軍ヘリパッドの新設・運用に対して座り込み抗議してきた、沖縄戦体験者の故・伊佐眞三郎さんから託された言葉を出発点に、彼の家族へのインタビューを重ねた。その過程を通して、彼の生の痕跡が浮かび上がってくるだけでなく、死者を弔う場が生み出されていくということに注目し、そこに内包された記憶行為の可能性を探る。

・「軍港都市」がもたらした子どもの生活への影響~戦中・戦後を生き抜いた人々の語りから(共同報告)
江口千代(広島国際大学)、橋本清勇(広島国際大学)、大庭悠希(西九州大学)、桜井厚(日本ライフストーリー研究所)
世界各国で原爆投下の街として知られる「Hiroshima」から20kmほど離れた「呉」は、その恵まれた地形により東洋一の「軍港都市」として発展し、戦艦大和を創出したことで知られている。当時は最大40万人もの人々が生活し、様々に恵まれていたと言い伝えられ、豊かな都市だったという伝承が残っている。しかし、その豊かさは何だったのか、言い伝えられている豊かさは子どもたちに何をもたらしていたのか、それらはまだ明確になっていない。そこで本研究は、「軍港都市」と呼ばれた「呉」を研究対象とし、戦中・戦後を通して今も居住し続ける人々の子ども時代の語りを紐解き、軍港都市がもたらした子どもの生活への影響を明らかにする。

・アイヌ古老のライフストーリー展示から「歴史化」へ
吉本裕子(横浜市立大学 客員研究員)
本報告では、今を生きるアイヌ古老のライフストーリーが地域博物館で展示されたことにより、古老の記憶が何度も語りなおされ「歴史化」してゆくプロセスを考察する。展示の題材になったライフストーリーは、聞き手(私=報告者)と語り手(古老)の双方向的な関係性の中から共同製作的に生み出されたものである。しかし、この展示実践では、古老が会期中、会場に常駐したことにより、多くの観覧者(複数の聞き手)との対話が実現し、「いま・ここ」での語りやコミュニケーションが繰り返された。これは企画想定外のことであり、古老の主体的な展示参加によるものである。本報告では、このような偶発的な対話から何が生成され、一個人のライフストーリーが民族の「近い過去の歴史」へと、いかに接続されたのかを検証する。

研究実践交流会 コロナ禍の「声」を記録する―オーラル・ヒストリーになにができるか―

2020年度大会に先立ち、プレ企画として、「研究実践交流会 コロナ禍の「声」を記録する―オーラル・ヒストリーになにができるか―」をオンラインで開催いたします。

2020年度 研究大会プレ企画 研究実践交流会
コロナ禍の「声」を記録する
―オーラル・ヒストリーになにができるか―

【概要】
日時:2020年9月5日(土) 13:00~16:30(開場 12:30)
場所:オンライン開催 (Zoom利用)
※要事前申し込み:下記ミーティングアドレスから事前登録をお願いします。
https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZYod-2vqT0rGtLF7XoMrHqoFEujqkBCY7HG

参加費:無料

【プログラム】
趣旨説明
発表(各20分)
1.小林多寿子・庄子諒 「コロナ禍のフィールドワーク ―福島県南相馬市における相馬野馬追調査に取り組む一橋大学社会学部小林ゼミナールの場合―」
2.安岡健一・松永健聖 「「緊急事態」の声を聞く―大阪大学文学部文化交流史演習の取り組み―」
3.野入直美  「アフターコロナに残したいこと-琉球大学学生プロジェクトチームによるweb公開の試み」
コメント 菊池信彦
質疑応答・事例紹介
グループディスカッション (グループは主催者が割り振ります)
まとめの討論

【趣旨】
2020年、新型コロナウイルス感染症が世界を覆っている。犠牲者は50万人を超えてなお感染は拡大しており、危機の収束は見通せていない。日本社会もまた2月末の一斉休校措置にはじまり、4月初頭から5月末に至る全国的な緊急事態宣言という未曽有の経験を経て、いまも歴史的変動のただなかにある。予断を許さない現状は、対話や集会という営みを、恐れを伴うものに変えてしまった。
こうした状況において、オーラル・ヒストリーに何ができるだろうか。一つの応答として、この非日常的な日常を生きる人びとの声を少しでも集め記録することがある。すでに感染の爆発的拡大の直後から、応急的な反応の記録(Rapid Response Collecting)として、オーラル・ヒストリーを含む資料収集が呼びかけられ、世界各地の大学・公共図書館・博物館など多様な機関が聞き取りに取り組みはじめている。日本国内でもいくつかの博物館やデジタルアーカイブ関係者が資料収集を呼びかけている。
ただちに症状がでない感染症の流行は、教育・研究の場からフィールドワークの機会を奪っている。しかし、こうした状況であっても、可能な聞き取りもあるだろうし、この間に普及した遠隔コミュニケーションのツールを活用する方法などもあるのではないだろうか。
今回の研究実践交流会では、大学の授業として取り組んだ、コロナ禍の「声」を記録する実践を報告する。まず小林・庄子両氏には、現在困難を極める実地フィールドワークの現在について福島県南相馬市を事例に報告をいただく。次に、安岡・松永両氏が4月から取り組んだオーラル・ヒストリーの実習授業を素材に、目的・アウトライン・結果について報告する。最後に、野入氏に受講生たちが自主的に取り組んだコロナ禍の生活記録公開プロジェクトについて報告していただく。これらの報告に対して関西大学でコロナアーカイブに取りくむ菊池氏よりアーキビストの立場からコメントをいただく。この3つの報告およびコメントを通じ、このような状況でも/だからこそできることがあることを共有したい。
さらに、今後私たちが連携することをつうじて、各地の声を収集し紐づけることが出来れば、まとまった量の声を後世に残すこともできるはずである。1910年代のインフルエンザの流行をはじめ感染爆発の歴史が真剣に参照されている現状を見ても、いまを生きる自分たちが現代と後世のために果たしうる役割は小さくない。
当日は、質疑とグループ・ディスカッション、各地における実践例の交換などをつうじて今後の連携につなげて、学問の社会的意義を展望することを目指したい。

主催:日本オーラル・ヒストリー学会
問合せ先:joha18[at]ml.rikkyo.ac.jp
※ [at] を @ に差し替えてください。