日本オーラル・ヒストリー学会 第12回大会 プログラム概要(簡略版)
Japan Oral History Association 12th Annual Conference
開 催 日:2014年9月6日(土)~7日(日)
開催場所:日本大学文理学部3号館(東京都世田谷区)
アクセス:京王線下高井戸駅・桜上水駅徒歩8分 http://www.chs.nihon-u.ac.jp/access/
参 加 費:会員1,000円、非会員・一般2,000円、非会員・学生他1,000円
大会実行委員会 開催校担当・会長:好井裕明、開催校担当:中村英代、山北輝裕
学会事務局:川又俊則、研究活動委員会委員長:和田悠、会計:八木良広
第1日目 9月6日(土)
12:00 受付開始
13:00~15:30 自由報告(第1分科会、第2分科会)
※報告20分+質疑応答10分(合計30分)
第1分科会 (3308教室)
1.聞き書きによる文化継承の過程―「聞き書き甲子園」の事例検討を通して―
石村華代(九州ルーテル学院大学)
2.ボランティアと仕事のあいだ―被災地で支援活動をした保育者たちの経験―
岩崎美智子(東京家政大学)
3.東北からの声(Voices from Tohoku: A 3.11 video archive from 10 different communities)
David H. Slater、デビット H. スレイター(上智大学国際教養学部)
4.オーラルヒストリーとオーラルトラディション―東日本大震災後の語り部の記録―
(Oral history and oral tradition: Documenting post-3.11 kataribe storytelling)
マヤ ヴェセリッチMaja VESELIČ(上智大学比較文化研究所)
5.東北からの声―福島の母親たちのアクティビズム―
(Voices from Tohoku: Activism among mothers in Fukushima)
彈塚 晴香(東京大学大学院)
■ 第1分科会の3~5の報告は、3つの報告を連続して行い、その後、質疑応答をまとめて30分
行う形にします。この3つの報告はすべて英語で行われます。
第2分科会(3310教室)
1.将校になる―ある「学徒兵」のライフヒストリー―
渡辺祐介(立命館大学大学院)
2.証言映像を捉え直す―「東京大空襲証言映像マップ」を通して―
山本唯人(東京大空襲・戦災資料センター)
3.長崎県生月島のかくれキリシタン信者のライフ・ヒストリー
小泉優莉菜(神奈川大学大学院)
4.開拓が生みだすもの―戦後入植のフォークロア―
藤井和子(関西学院大学大学院)
5.アーカイブズとオーラルヒストリー―文書等と聞き取り調査―
嶋田典人(香川県立文書館)
15:40~17:40 研究実践交流会「オーラル・ヒストリーを用いた大学の教育実践」3307教室
報告者 梅崎修(法政大学キャリアデザイン学部)
コメンテイター 塚田守(椙山女学園大学)
司会 和田悠(立教大学)
18:00~20:00 懇親会(日本大学文理学部キャンパス内:カフェテリア・チェリー)
第2日目 9月7日(日)
9:00 受付開始
9:30~12:00 自由報告(第3分科会、第4分科会)
※報告20分+質疑応答10分(合計30分)
第3分科会(3308教室)
1.統合失調症の娘を抱える両親の語り
青木秀光(立命館大学大学院、日本学術振興会特別研究員)
2.四国遍路のライフストーリー―流動化する社会と自己アイデンティティ―
後藤一樹(慶應義塾大学大学院)
3.被差別部落の人間形成と義務教育―神戸市内の夜間中学に学んだ男性の語りに焦点を当てて―
江口怜(東京大学大学院)
4.「女らしい文化」を生きる―髪を喪失した女性たちのライフストーリー―
吉村さやか(聖心女子大学大学院)
5.在韓結婚移住女性のライフストーリー―結婚移住のプロセスと意味―
具美善(一橋大学大学院)
第4分科会(3310教室)
1.妄想と現実の交差点にみる女性オタクのセクシュアリティ―一人の台湾人女性オタクのライフストーリーから―
張瑋容(お茶の水女子大学大学院)
2.マンガ家のライフストーリーに見る戦後マンガ史
池上賢(立教大学兼任講師)
3.もてなし文化の民俗学的研究―京都北野上七軒の舞妓の聞き取りを中心に―
中原逸郎(京都楓錦会)
4.1960~90年代の舞踏グループのオーラル・ヒストリー―舞踏を生み出した日々の実践―
ケイトリン・コーカー(京都大学大学院)
5.別子銅山社宅街(東平社宅)における昭和の生活史
竹原信也(奈良工業高等専門学校)
12:15~13:00 総会 (3306教室)
13:00~13:20 昼食休憩(3303教室、他)
13:20~16:00 シンポジウム「オーラルヒストリーで編み直す放送史」(3307教室)
【企画趣旨】
日本で放送が始まってから来年(2015年3月)で90年の節目を迎える。
日本の現代史にほぼ重なる放送の歴史的展開を辿るうえで、オーラルヒストリーの可能性が注目されるようになっている。放送史研究においては、これまで放送番組(映像・音声)のアーカイブや、関連する文書・書籍が資料として用いられてきた。しかしそれらだけで、放送の歴史的展開とその社会的、文化的意味を探ることには限界がある。
放送史に関わってきた多様な立場の人々の証言を収集・分析することによって、①文書資料に記録されていない事実関係を埋める、②放送番組が制作された社会的文化的背景に光を当てる、③多様な職種によって担われてきた制作現場の実相に迫る、といったことが可能になる。また、オーディエンス(受け手)研究においてもオーラルヒストリーは大きな可能性を持つ。
本シンポジウムでは、放送史研究におけるオーラルヒストリーの可能性について、幾つかの研究事例や証言のデジタル・アーカイブ化に関する報告を踏まえながら、テレビ文化を研究する社会学者、オーラルヒストリー研究の専門家も交えて議論を深め、今後に向けての研究の方向性や課題、隣接諸分野との連携の可能性などについて考えたい。
【報告内容】
1.放送史研究における資料の現状とオーラルヒストリーの可能性
米倉律(日本大学法学部)
2.オーラルヒストリーを用いた初期テレビドラマ研究の試み~『私は貝になりたい』(TBS,1958年)の事例 を中心に~
廣谷鏡子(NHK放送文化研究所主任研究員)
3.日本初の民間放送、新日本放送スタッフへのヒアリング
西村秀樹(近畿大学客員教授)
討論者 太田省一(社会学者)
八木良広(立教大学兼任講師)
司 会 好井裕明(日本大学)
【自由報告者へのお願い】
1)当日配布資料がある場合、レジュメ形式・フルペーパー形式等自由です。ただし、開催校では資料を印刷いたしません。報告者ご自身で当日持参いただき、会場担当者へお渡しください。その際、50部ほどご準備ください。
2)パワーポイント等をご利用の場合、各会場でパソコンを準備しておりますので、USBメモリ等にプレゼンテーション資料をお持ちください。ご自身のものをご利用される場合、RGBケーブルでおつなぎいたします。USBなどの接続方式には対応しておりませんので、ご自身で変換アダプター等をご準備ください。なお、動作確認等は各分科会の開始以前にお願いいたします。会場担当者にご相談ください。念のため資料を保存したUSBメモリ等もご持参ください。