JOHAオーラル・ヒストリー・フォーラム「学知と現実のはざま」 第3回セッションご案内

JOHAオーラル・ヒストリー・フォーラム「学知と現実のはざま」
第3回セッション「学知と現実のはざまと当事者研究」ご案内

「学知と現実のはざま」を全体テーマに掲げておこなってきた2011年度JOHAオーラル・ヒストリー・フォーラムも、いよいよ最終回です。今回は「学知と現実のはざまと当事者研究」と銘打って、当フォーラムの締めにふさわしいお二人に話題提供をお願いしました。綾屋紗月さんと熊谷晋一郎さんです。
お二人は後掲のプロフィールからもわかるように、みずからの存在可能性のために、「学知と現実のはざま」で自身の生を賭けて格闘してこれらました。それはまず、声にならない声を紡ぎ、沈黙に言葉を与えていくことから始まりました。
そんなお二人の格闘のすえにたどりついた「当事者研究」の理念とパトスと実践を題材に、なぜ「私」研究ではなく「当事者」研究なのか、なぜ「治療」の論理でも「運動」の論理でもなく「研究」の論理なのか、そしてそれを実践していくための方法論(手法や表現)とはどういうもので、そこにどんな課題があるのか、といったことを皆さんとともに考えたいと思います。
それは、語りえないことに向き合う言葉とその実践手法を探っていくなかで「学知と現実」の新たな関係性を見出し、その「はざま」を新たな地平から埋めていく試みになっていくはずだ――そう私は確信しています。皆さん、奮ってご参加ください!       (第3回コーディネーター 小倉康嗣)
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●日時:2012年2月25日(土) 14時~18時半
●場所:東京麻布台セミナーハウス(大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター)4階中研修室(40人収容)。東京メトロ日比谷線・神谷町駅が最寄駅です。
http://www.keiho-u.ac.jp/research/asia-pacific/access.html
●参加費:500円
●プログラム
13:30  開場
14:00  開会・セッション開始        司会:小倉康嗣
[話題提供1] なぜ「当事者」か、なぜ「研究」か
――治療の論理・運動の論理・私研究を越えて
     熊谷晋一郎(東京大学先端科学技術研究センター)
             話題提供(30分)・質疑応答(20分)
[話題提供2] 当事者研究の実践で突きつけられ、修正を迫られるもの
綾屋紗月(東京大学先端科学技術研究センター)
             話題提供(40分)・質疑応答(20分)
16:00  休憩
16:10  グループディスカッション
17:30  全体討論
18:30  閉会
※閉会後、同一会場で軽いおつまみと飲み物を用意して20時半まで懇親会をおこないたいと思います。人数にもよりますが、会費は1500円程度で考えています。お気軽にご参加ください。
●事前のご連絡は不要です。とくに何かお問い合わせがございますときは、連絡担当の中原逸郎(1nnnnnnn[at]z5.keio.jp)までお願いします(左記アドレスの[at]の部分を@に替えて送信してください)。
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話題提供者プロフィール
綾屋紗月(あやや・さつき)――
1974生まれ。幼少期より外界とつながっている感覚が乏しく、中高時代は虚弱で伏せがちな日々を過ごす。大学在学中、関東聴覚障害学生懇談会にて聴覚障害(ろう)学生とともに活動しながら、音声で話すことに高いハードルを感じる自分の言葉として手話を習得する。2006年、アスペルガー症候群の存在を知り、診断名をもらう。現在は発達障害を持つ仲間とともに当事者研究会をおこなっている。著書に『発達障害当事者研究――ゆっくりていねいにつながりたい』医学書院(熊谷晋一郎との共著)、『前略、離婚を決めました』イーストプレス、『つながりの作法――同じでもなく違うでもなく』NHK出版生活人新書(熊谷晋一郎との共著)。
熊谷晋一郎(くまがや・しんいちろう)――
1977年生まれ。東京大学先端科学技術研究センター特任講師、小児科医。新生児仮死の後遺症で、脳性マヒに。以後車いす生活となる。小中高と普通学校で統合教育を経験。大学在学中は地域での一人暮らしを経験。また全国障害学生支援センターのスタッフとして、他の障害をもった学生たちとともに、高等教育支援活動をする。東京大学医学部卒業後、千葉西病院小児科、埼玉医科大学小児心臓科での勤務、東京大学大学院医学系研究科博士課程での研究生活を経て、現職。他の障害をもつ仲間との当事者研究をもくろんでいる。著書に『発達障害者当事者研究――ゆっくりていねいにつながりたい』医学書院(綾屋紗月との共著)、『リハビリの夜』医学書院(第9回新潮ドキュメント賞受賞)、『つながりの作法――同じでもなく違うでもなく』NHK出版生活人新書(綾屋紗月との共著)。
お二人のホームページ――
JAM~Joint Attention of Minorities~新しいまなざしを考える会
http://manazashijam.web.fc2.com/index.html
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会場所在地
大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター(CAPP)
〒106-0041 東京都港区麻布台1-11-5東京麻布台セミナーハウス
(TEL:03-5545-7789 FAX:03-5545-7788 E-mail:capp@keiho-u.ac.jp )

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日本オーラル・ヒストリー学会(JOHA)
オーラル・ヒストリー・フォーラム企画運営委員
   荒沢千賀子、小倉康嗣、木村豊、酒井順子、清水美里、中原逸郎、
橋本みゆき、前田沙織、宮﨑黎子、八木良広 (五十音順)