JOHA13(第13回学会大会)自由報告エントリー募集

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JOHA第13回大会の自由報告の報告者(英語報告部会を含む)を募集します。
報告を希望する会員は、氏名・所属(あるいは職業)・住所・電話番号等・報告種別(個人・共同)・報告タイトル(日本語および英語)、報告要旨(300字、日本語)、情報機器利用の有無を添えて、以下の手続きでお申し込みください。
申込は電子メールにファイルを添付して、または郵送でお願いします。
申込資格は、申込時点でJOHAの会員であること、および2015年度会費納入済みであることです。
締切は5月15日(金)(必着)です。

◆第13回日本オーラル・ヒストリー学会大会
日時:2015年9月12日(土)~13日(日)
   12日(土)午後:自由報告・研究実践交流会・懇親会
   13日(日)午前:自由報告、午後:総会・シンポジウム
 自由報告部会:12日(土)13:00~15:00、13日(日)9:00~12:00(両日とも予定)
会場:大東文化大学・大東文化会館(東武東上線東武練馬駅前)
   〒175-0083 東京都板橋区徳丸2丁目4-21 
 ※昨年の学会総会およびニュースレターでは「大東文化大学板橋キャンパスを予定」としていましたが、
  会場は駅近の大東文化会館に変更となりました由、ご了承ください。
問い合わせ先:日本オーラル・ヒストリー学会事務局(下記参照)

◆自由報告申し込み手続き
1.申込用紙をダウンロードして必要事項を記入し、メール添付で、必ず
JOHA事務局 川又俊則(joha.secretariat[at]ml.rikkyo.ac.jp)と
研究活動委員会委員長 和田悠(yuwada[at]rikkyo.ac.jp)の両方宛にお送りください。
折り返し、事務局より受付の返信をします。返信がない場合は、ご面倒でもお問い合わせください。
 ※迷惑メール防止のため[at]としております。実際のメールは[at]の部分は@を入力ください。  

2.メールで連絡できない方は、申込用紙をJOHA事務局へ郵送してください。受領連絡が必要な場合は返信用ハガキを同封してください。

〒510-0298 三重県鈴鹿市郡山町663-222 鈴鹿短期大学 川又俊則研究室 
 日本オーラル・ヒストリー学会事務局

◆申込用紙はこちら→JOHA13entry

『日本オーラル・ヒストリー研究』第11号投稿募集

論文、研究ノート、聞き書き資料、書評、書籍紹介の原稿を募集いたします。
掲載を希望される方は第10号の投稿規定・執筆要項を参照の上、編集委員会まで原稿をお送りください。学会大会での発表者のみなさんをはじめ、多くのみなさまのご応募をお待ちしています。
締め切り:2015年3月31日(火曜日)
応募原稿送付先および問い合わせ先は以下の通りです。
日本オーラル・ヒストリー学会編集委員会
〒464-8662 名古屋市千種区星ヶ丘元町17-3 
椙山女学園大学国際コミュニケーション学部
塚田守研究室内
メールアドレス mamoru[at]sugiyama-u.ac.jp ([at]の部分を@に替えて送信してください)

JOHA編集委員長

JOHAニュースレター第26号

JOHAニュースレター 第26号
2014年8月25日発行

 日本オーラル・ヒストリー学会第12回大会(JOHA12)が、2014年9月6日(土)、7日(日)の2日間にわたり、日本大学文理学部(下高井戸・桜上水)において開催されます。今回は、自由報告部会のほかに、6日の午後に研究実践交流会「オーラル・ヒストリーを用いた大学の教育実践」、また7日午後には、シンポジウム「オーラル・ヒストリーで編み直す放送史」を準備しております。皆様、お誘い合わせのうえ、ふるってご参加ください。
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【大会開催校からのご挨拶】
日本オーラル・ヒストリー学会長  好井 裕明(日本大学)
 JOHA会員のみなさま、残暑お見舞い申し上げます。9月6日(土)、7日(日)に日本大学文理学部キャンパスで第12回大会を開催いたします。新宿から京王線快速および各駅停車で10分、下高井戸駅下車徒歩10分という至近距離ですが、閑静な住宅街に囲まれたこじんまりとしたキャンパスです。今回は20名もの自由報告があり、実践交流会での報告議論とあわせて、活発でかつ生産的なやりとりが行われることを期待しています。7日午後の大会シンポジウムもNHK放送文化研究所のご協力をいただき、放送史という新たなジャンルにおけるオーラル・ヒストリーの可能性を考えたいと思っています。会場をサポートする教員や院生の数は多くなく十分なおもてなしの体制はできませんが、できるだけみなさんが快適に学会を過ごしていただけるよう努力いたします。まだまだ残暑が厳しいとは思いますが、一人でも多くの方に参加していただけることを祈念しています。

<第1日目 9月6日(土)>
12:00      受付開始 3号館
13:00~15:30 自由報告(第1分科会、第2分科会)
15:40~17:40 研究実践交流会「オーラル・ヒストリーを用いた大学の教育実践」(3307教室)
 報告者     梅崎修(法政大学キャリアデザイン学部)
 コメンテイター 塚田守(椙山女学園大学)
 司会      和田悠(立教大学)
18:00~20:00  懇親会(日本大学文理学部キャンパス内:カフェテリア・チェリー)
<第2日目 9月7日(日)>
9:00      受付開始  3号館
9:30~12:00 自由報告(第3分科会、第4分科会) 
12:15~13:00  総会  (3306教室)
13:00~13:20  昼食休憩(3303教室、他) 
13:20~16:00  シンポジウム「オーラル・ヒストリーで編み直す放送史」(3307教室)
 報告者
  1.放送史研究における資料の現状とオーラル・ヒストリーの可能性
   米倉律(日本大学法学部)
  2.オーラル・ヒストリーを用いた初期テレビドラマ研究の試み~『私は貝になりたい』(TBS,1958年)の事例を中心に~
   廣谷鏡子(NHK放送文化研究所主任研究員)
  3.日本初の民間放送、新日本放送スタッフへのヒアリング
   西村秀樹(近畿大学客員教授) 
 討論者 太田省一(社会学者)、八木良広(立教大学兼任講師)
 司会  好井裕明(日本大学)
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Ⅰ.日本オーラル・ヒストリー学会 第12回大会 概要
 Japan Oral History Association 12th Annual Conference

開 催 日:2014年9月6日(土)~7日(日)
開催場所:日本大学文理学部3号館(東京都世田谷区)
アクセス:京王線下高井戸駅・桜上水駅徒歩8分 
参 加 費:会員      1,000円(1日参加、2日参加共)
     非会員・一般  2,000円(1日参加は1,000円)
非会員・学生他 1,000円(1日参加は 500円)
懇親会費:一般 4,000円、学生他 2,000円
大会実行委員会 開催校担当・会長:好井裕明、開催校担当:中村英代、山北輝裕
        学会事務局:川又俊則、研究活動委員会委員長:和田悠、会計:八木良広

○参加者へのお願い:
1)参加にあたっては、会員・非会員とも事前の申し込みは必要ありません。
2)近隣の食堂等をご利用いただくなど、昼食は各自でご用意ください。
3)自由報告は、報告20分・質疑応答10分(合計30分)で構成されています。

○自由報告者へのお願い:
1)当日配布資料がある場合、その形式は自由です。ただし、開催校では資料を印刷いたしません。報告者ご自身で当日持参いただき、会場担当者へお渡しください(50部ほどご準備ください)。
2)各会場にパソコンを準備しておりますので、ご利用の場合、USBメモリ等にプレゼンテーション資料をお持ちください(ご自身のPC等をご使用の場合、RGBケーブル接続のみでUSBなどの接続方式には対応しておりません。必要な方は変換アダプター等もご準備ください。念のため資料を保存したUSBメモリ等もご持参ください)。動作確認等は、各分科会の開始以前にお願いいたします。会場担当者にご相談ください。

学会大会に関してご不明な点がございましたら、JOHA事務局(joha.secretariat(at)ml.rikkyo.ac.jp、Fax059-390-3903)までお寄せください(メールの場合(at)を@に変えてください))。

1.大会プログラム
<第1日目 9月6日(土)>
12:00      受付開始 3号館
13:00~15:30 自由報告(第1分科会、第2分科会)

○第1分科会 (3308教室) 司会:鶴田 真紀(1~2報告)・赤嶺 淳(3~5報告)
1.聞き書きによる文化継承の過程―「聞き書き甲子園」の事例検討を通して―
石村華代(九州ルーテル学院大学)
2.ボランティアと仕事のあいだ―被災地で支援活動をした保育者たちの経験―
岩崎美智子(東京家政大学)
3.東北からの声(Voices from Tohoku: A 3.11 video archive from 10 different communities)
David H. Slater、デビット H. スレイター(上智大学国際教養学部)
4.オーラルヒストリーとオーラルトラディション―東日本大震災後の語り部の記録―
(Oral history and oral tradition: Documenting post-3.11 kataribe storytelling)
マヤ ヴェセリッチMaja VESELIČ(上智大学比較文化研究所)
5.東北からの声―福島の母親たちのアクティビズム―
(Voices from Tohoku: Activism among mothers in Fukushima)
彈塚 晴香(東京大学大学院)

○第2分科会(3310教室) 司会:宮崎 黎子(1~3報告)・滝田 祥子(4~5報告)
1.将校になる―ある「学徒兵」のライフヒストリー―
   渡辺祐介(立命館大学大学院)
2.証言映像を捉え直す―「東京大空襲証言映像マップ」を通して―
山本唯人(東京大空襲・戦災資料センター)
3.長崎県生月島のかくれキリシタン信者のライフ・ヒストリー
小泉優莉菜(神奈川大学大学院)
4.開拓が生みだすもの―戦後入植のフォークロア―
藤井和子(関西学院大学大学院)
5.アーカイブズとオーラルヒストリー―文書等と聞き取り調査―
嶋田典人(香川県立文書館)

15:40~17:40 研究実践交流会「オーラル・ヒストリーを用いた大学の教育実践」(3307教室)
 報告者     梅崎修(法政大学キャリアデザイン学部)
 コメンテイター 塚田守(椙山女学園大学)
 司会      和田悠(立教大学)
【開催趣旨】
今年度の研究実践交流会では、オーラル・ヒストリーを活用した大学教育の実践をとりあげたい。オーラル・ヒストリーを導入した大学の授業はいかに展開しているのか、学生たちはオーラル・ヒストリーを実践し、その学知にふれるなかで、どのように成長していくのか、具体的な大学の教育実践について議論することで、オーラル・ヒストリーの方法や射程を考えることを課題としたい。
 話題提供者に梅崎修氏にお願いした。梅崎氏はオーラル・ヒストリーを積極的に活用し、労務管理・労使関係、日本的雇用の歴史的実態のダイナミズムを解明する研究に従事する一方で、法政大学キャリアデザイン学部・梅崎ゼミとして「神楽坂」を舞台に「まちづくりとオーラル・ヒストリー」という観点で共同研究を試みてきた。学生たちが主体となりタウン誌も発行している。今回は梅崎ゼミでの取り組みについて報告をしていただく。
 コメンテーター(サブ報告)として、『就活女子』(ナカニシヤ出版、2013年)の編者である塚田守(ツカダマモル)氏にお願いした。リアルな女子大生の就活の実態について、女子大生の自分史を通じて肉薄した書として注目を集めている同書であるが、その前提には塚田氏の女子大生に対するケアを含むゼミづくりがあり、オーラル・ヒストリーは塚田氏(ゼミ)にとっての教育方法となっている。
 報告とコメントを受けて全体討論に移りたい。オーラル・ヒストリーを活用した教育実践の経験(地域女性史もその一つであろう)が積極的に交流されることを期待している。

18:00~20:00  懇親会(日本大学文理学部キャンパス内:カフェテリア・チェリー)

<第2日目 9月7日(日)>
9:00      受付開始  3号館
9:30~12:00 自由報告(第3分科会、第4分科会) 

○第3分科会(3308教室) 司会:橋本 みゆき(1~3報告)・山村 淑子(4~5報告)
1.統合失調症の娘を抱える両親の語り
青木秀光(立命館大学大学院、日本学術振興会特別研究員)
2.四国遍路のライフストーリー―流動化する社会と自己アイデンティティ―
後藤一樹(慶應義塾大学大学院)
3.被差別部落の人間形成と義務教育―神戸市内の夜間中学に学んだ男性の語りに焦点を当てて―
江口怜(東京大学大学院)
4.「女らしい文化」を生きる―髪を喪失した女性たちのライフストーリー―
吉村さやか(聖心女子大学大学院)
5.在韓結婚移住女性のライフストーリー―結婚移住のプロセスと意味―
具美善(一橋大学大学院)

○第4分科会(3310教室) 司会:有末 賢(1~2報告)・山本 須美子(3~5報告)
1.妄想と現実の交差点にみる女性オタクのセクシュアリティ― 一人の台湾人女性オタクのライフストーリーから―
張瑋容(御茶の水女子大学大学院)
2.マンガ家のライフストーリーに見る戦後マンガ史
池上賢(立教大学兼任講師)
3.もてなし文化の民俗学的研究―京都北野上七軒の舞妓の聞き取りを中心に―
中原逸郎(京都楓錦会)
4.1960~90年代の舞踏グループのオーラル・ヒストリー―舞踏を生み出した日々の実践―
ケイトリン・コーカー(京都大学大学院)
5.別子銅山社宅街(東平社宅)における昭和の生活史
竹原信也(奈良工業高等専門学校)

12:15~13:00  総会  (3306教室)
13:00~13:20  昼食休憩(3303教室、他) 
13:20~16:00  シンポジウム「オーラルヒストリーで編み直す放送史」(3307教室)
【企画趣旨】
 日本で放送が始まってから来年(2015年3月)で90年の節目を迎える。
日本の現代史にほぼ重なる放送の歴史的展開を辿るうえで、オーラルヒストリーの可能性が注目されるようになっている。放送史研究においては、これまで放送番組(映像・音声)のアーカイブや、関連する文書・書籍が資料として用いられてきた。しかしそれらだけで、放送の歴史的展開とその社会的、文化的意味を探ることには限界がある。 
 放送史に関わってきた多様な立場の人々の証言を収集・分析することによって、①文書資料に記録されていない事実関係を埋める、②放送番組が制作された社会的文化的背景に光を当てる、③多様な職種によって担われてきた制作現場の実相に迫る、といったことが可能になる。また、オーディエンス(受け手)研究においてもオーラルヒストリーは大きな可能性を持つ。
 本シンポジウムでは、放送史研究におけるオーラルヒストリーの可能性について、幾つかの研究事例や証言のデジタル・アーカイブ化に関する報告を踏まえながら、テレビ文化を研究する社会学者、オーラルヒストリー研究の専門家も交えて議論を深め、今後に向けての研究の方向性や課題、隣接諸分野との連携の可能性などについて考えたい。

【報告内容】
1.放送史研究における資料の現状とオーラルヒストリーの可能性
  米倉律(日本大学法学部)
2.オーラルヒストリーを用いた初期テレビドラマ研究の試み~『私は貝になりたい』(TBS,1958年)の事例を中心に~
  廣谷鏡子(NHK放送文化研究所主任研究員)
3.日本初の民間放送、新日本放送スタッフへのヒアリング
  西村秀樹(近畿大学客員教授) 

 討論者 太田省一(社会学者) 八木良広(立教大学兼任講師)
 司 会 好井裕明(日本大学)

2.自由報告要旨
○第1分科会(3308教室) 司会:鶴田 真紀(1~2報告)・赤嶺 淳(3~5報告)
※第1分科会の3~5の報告は、3つの報告を連続して行い、その後、質疑応答をまとめて30分行う形にします。この3つの報告はすべて英語で行われます。

1.聞き書きによる文化継承の過程―「聞き書き甲子園」の事例検討を通して―
Process of Cultural Succession through an Oral History Interview―A Case Study
on “Kikigaki-Koushien”
  石村華代(ISHIMURA Kayo 九州ルーテル学院大学)
本研究では、文化継承に関する新たな取り組みとして、社会教育活動である「聞き書き甲子園」に着目する。これは、高校生が海・山・川の名人に対して仕事に焦点を当てた聞き書きを行い、その成果を発表するという流れで行われる社会教育活動である。高校生と名人が関わる場を丹念に記述していくことによって、より具体的に、この活動のただ中でどのような出会いが生じているのかを考察した。その結果、親和性/異質性へのたえざる揺らぎの中で老年者から若者への文化継承が行われうることが明らかになった。また、聞き手である高校生が語り手である名人の仕事と人生に敬意を払い、そのことばに耳を澄まし、時をともに過ごすなかで、両者のあいだに祖父母的世代継承性を含んだつながりが生まれることが看て取れた。

2.ボランティアと仕事のあいだ―被災地で支援活動をした保育者たちの経験―
Between Volunteer and Profession :Experiences of Nursery Teachers Who Support
for Victims of Earthquake and Tsunami at Day Care Center
  岩崎美智子(IWASAKI Michiko 東京家政大学)
東北地方の被災地に赴き保育所で数か月~1年の間支援活動をおこなった保育者たちの語りをとおして、援助する側からみた「支援」について考察する。保育者が一定期間被災地で支援活動をすることは、ボランティア活動なのか、それとも職業活動の一環なのだろうか。ボランティア(普通の人)として活動することと職業人(専門家)として働くことの相違を軸にして、被災者と支援者との関係性、連帯を志向した支援者が支援するなかで孤立を深めていくこと、被災者と支援者の協働の可能性といった問題についても分析を試みる。

3.東北からの声
Voices from Tohoku: A 3.11 video archive from 10 different communities
  デビットH.スレイター(David H.Slater 上智大学国際教養学部)
2011年の春に始動した我々のプロジェクトについてご報告致します。このプロジェクトでは岩手・宮城・福島などの3.11で被害が大きかった地域でインタビューを実施し、そのビデオ記録を集めており、既に採集した記録は日本で最大と考えられる規模である、400時間を超えています。私たちの現段階での最終報告としては、データ採集の課題(コーディングまでの工程やビデオの効果が最大に発揮される部分のタグ付けについて)や、インタビューを実施した地域の方々を始め、どのように東京あるいは日本国内や海外で観衆の対象を広げていくかについてお話致します。
This is a report of our project, beginning in the spring of 2011, to collect video oral narratives from 3.11 affected areas from Iwate, Miyagi and Fukushima. We have now collected more than 400 hours of ethnographic interviews, maybe the most of its kind in Japan. Our report will be on the complexity of ethnographic data collection; the process of coding and tagging to maximum effect; and the politics of representation for both a local Tohoku audience, and then how to expand that audience to Tokyo and abroad.

4.オーラルヒストリーとオーラルトラディション―東日本大震災後の語り部の記録―
Oral history and oral tradition: Documenting post-3.11 kataribe storytelling
  マヤ ヴェセリッチ (Maja VESELIČ 上智大学比較文化研究所)
このプレゼンテーションでは東北の声のビデオアーカイブの中から、被災地の語り部の方々のインタビュー及び実際の語りの様子をご紹介致します。語り部の方々、また私たち研究者がそれぞれいかにして東日本大震災の「生の声」を残そうとしているか、その共通点や違いについて分析しています。
This presentation will examine the small part of the Voices from Tohoku video collection that focuses on kataribe storytellers in the disaster areas. In addition to the interviews with such individuals, the archive also includes few recordings of their performances. I will discuss the material we have gathered by reflecting on similarities and differences in the efforts of both, researchers and kataribe to preserve and share the first-hand experiences of the Great East Japan disaster and its aftermath.

5.東北からの声―福島の母親たちのアクティビズム―
Voices from Tohoku: Activism among mothers in Fukushima
  彈塚 晴香(DANZUKA Haruka 東京大学大学院)
このレポートはスレーター教授の元で行っている「東北からの声」プロジェクトの中から、特に福島のお母さんたちにスポットを当てたものです。放射能による子供の健康被害を心配して政治や教育現場に対して声を上げているお母さん達の苦悩、またコミュニティーや家族との関係の変化など、お話を聞いた中で浮かび上がってきた現状をご紹介致します。
This report will be based on the oral narrative project “Voices from Tohoku” with Professor Slater, especially focusing on mothers in Fukushima who are active in raising voices to the government and board of education for a change in policies to protect their children from the dangers of radiation. From the narratives collected from young Fukushima mothers, this report will be on the dilemmas that these mothers had to face, changing relationships between their families and community, and their struggles of being forced to make decisions out of inevitably bad choices.

○第2分科会(3310教室) 司会:宮崎 黎子(1~3報告)・滝田 祥子(4~5報告)

1.将校になる―ある「学徒兵」のライフヒストリー―
Becoming a Commissioned Officer: The Life History of a “Student-Soldier”
  渡辺祐介(WATANABE Yusuke 立命館大学大学院)
本報告では、昭和18年の「学徒出陣」に際して海軍を志願し、海軍兵科第四期予備学生に採用された「学徒兵」B氏のライフヒストリーについて述べる。海軍予備学生については既に多数の遺稿集や回顧録などが公刊されているが、配属先によって当事者の境遇には雲泥の差があった。B氏は海軍少尉任官後、横須賀海兵団に配属され、悲惨な戦闘や激しい空襲を体験することなく大船で敗戦を迎えた。将校になれたことを名誉に思っているB氏の戦争体験の語りは、懐古調ゆえに、「学徒兵」が戦時体制を支えていったミクロの社会過程を明瞭に辿ることができる。B氏のライフヒストリーから、「学徒兵」と軍隊の親和性について考察する。

2.証言映像を捉え直す―「東京大空襲証言映像マップ」を通して―
Re-understanding testimony videos: A Case of “Tokyo Air Raids Oral History Map”
  山本唯人(YAMAMOTO Tadahito 東京大空襲・戦災資料センター)
東京都江東区に所在する民立資料館、東京大空襲・戦災資料センターでは、2014年3月、c-locと呼ばれるソフトウエアを活用し、空襲体験者の証言映像をモニタ画面上の3D地図を通して視聴する、「東京大空襲証言映像マップ」という証言映像アーカイブを公開した。本報告では、このアーカイブの操作をスライド画面上で実演し、その概要を説明すると同時に、オーラル・ヒストリーの新たな視聴方法の開発が、その研究にもたらす可能性について考えたい。

3.長崎県生月島のかくれキリシタン信者のライフ・ヒストリー
A Life History of “Kakure-Kirishitan” believer in Nagasaki Prefecture, Ikitsuki Island
  小泉優莉菜(KOIZUMI Yurina 神奈川大学大学院)
1549年に伝来したキリスト教は、江戸幕府によって弾圧された。信者たちは潜伏し、その信仰を伝承した。250年にも渡り指導者のいない中で伝承された信仰は、日本の風土などと混淆し、現在では「かくれキリシタン信仰」として伝承されている。
そのような背景を持つ信仰であるため、信者は信仰については積極的に語ることをしない。発表者は数年に亘り調査を重ねることで、彼らと打ち解け、信者から信仰に関するオーラル・データを得ている。
本発表ではこの信仰を村川要一氏(89)の個人史から考察する。伝承断絶の危機にある今、氏の信仰観から、信仰の現状など、先行研究では注目されてこなかった「個」とかくれキリシタン信仰との繋がりを示す。

4.開拓が生みだすもの―戦後入植のフォークロア―
Outcomes of Settlement ― Postwar Pioneers’ Folklore
  藤井和子(FUJII Kazuko 関西学院大学大学院)
敗戦直後の日本は、食糧も仕事も住宅も不足し、それへの緊急対策の一つとして各地で戦後開拓が推し進められた。戦後開拓については、農村社会史や歴史社会学を中心に一定の研究蓄積が見られるが、本報告では、長崎県壱岐市、大村市、茨城県東茨城郡、沖縄県石垣市での現地調査にもとづき、開拓という営みを通して人びとがどのようなフォークロアを生み出したのか、という観点からの考察を行なう。開拓とは単に土地を切り拓き営農することではなく、何もなかったところに人々が創意工夫して生活を構築し続け、その中からさまざまなフォークロアを生み出してゆく(あるいは、生み出せなかった)過程であり、そこで生み出され、生きられた経験・知識・表現には、「生の芸術(art brut)」にも通ずる性格を持ったものが含まれていることを論じる。

5.アーカイブズとオーラルヒストリー―文書等と聞き取り調査―
Archives and Oral history― Documents and Hearing research
  嶋田典人(SHIMADA Norihito 香川県立文書館)
戦争体験や民俗の聞き取り調査の際、話し手の語りの中で最も聞き手にインパクトを与える場面は、現在体験できない過去、非日常である場合が多い。臨場感があり、聞き手に強く印象づける。文書等アーカイブズ(記録資料)で知りえない生の声であり、かつ動的である。オーラルヒストリーについては、報告書の所属する香川近代史研究会の取り組みを報告する。原爆被爆体験、真珠湾攻撃艦上攻撃機の搭乗員、ビルマ戦と捕虜、日中戦争、シベリア抑留など報告者も関わった聞き取りの活動を報告する。また、普段、勤務の中で取り扱う公文書や写真資料などのアーカイブズとオーラルヒストリーの関係にも言及する。

○第3分科会(3308教室) 司会:橋本 みゆき(1~3報告)・山村 淑子(4~5報告)

1.統合失調症の娘を抱える両親の語り
The Narrative of Parents Who Have a Daughter with Schizophrenia
  青木秀光(AOKI Hidemitsu 立命館大学大学院、日本学術振興会特別研究員)
本報告では、20代で統合失調症を発症した娘を抱え、数十年間という歳月を共に歩んできた彼女の父親・母親からのインタビュー調査と参与観察をもとに、彼らがどのような困難や喜びなど様々な思いを抱えつつ日々の生活をしているのか。または、どのような意味世界を生きているのかにつき考察を行う。当該解釈の際に、報告者がフィルードで直面した自身の感情(共感や違和感など)を反省的に捉えかえすことで自己をある種のフィールドワークの「道具」として用いる。そこでは、報告者と父親と母親という共同で作り上げる一回性の語りが豊かに生成されることを重視した。

2.四国遍路のライフストーリー―流動化する社会と自己アイデンティティ―
Life Stories of the Shikoku-Henro Pilgrims: Liquid Modernity and Self-identity
  後藤一樹(GOTO Kazuki 慶應義塾大学大学院)
本報告では、四国遍路を「自己のアイデンティティを再帰的に構築するいとなみ」と位置づけ、複数の歩き遍路に対する聞き取り調査をもとに、現代社会における遍路の意味を個々の遍路者のライフストーリーから明らかにする。
四国遍路は第一に、巡礼者同士が自己の人生を語り合うことによって「自己物語」を構築するプロセスである。第二に、「歩く」という身体行為をコントロールすることによる自己の再構築プロセスである。遍路においては、「歩く身体」「お経をあげる身体」が巡礼者に意識的にモニタリングされている。
後期近代社会において自由になると同時に不安定化した生活者は、様々な社会的問題を個人で解決しなければならない。その際、四国遍路は象徴的変容を伴った自己アイデンティティの再帰的構築作業として経験されていると考えられる。

3.被差別部落の人間形成と義務教育―神戸市内の夜間中学に学んだ男性の語りに焦点を当てて―
Human formation and compulsory education in Buraku: Focusing on narratives of a man graduated from junior high night school in Kobe city
  江口怜(EGUCHI Satoshi 東京大学大学院)
1940年代末、新制中学校における不就学・長期欠席問題への対策として各地に草の根的に夜間中学が開設されたが、神戸市はGHQ兵庫県軍政部の後押しによって部落改善事業の一環として丸山中学校西野分教場(後に西野分校)を開設した。本報告では、西野分校の開設された被差別部落に生まれ、1950年からそこに2年間通い、学校を中退してその地域で長く靴仕事に携わり、70代になって再び西野分校に再入学をして平仮名から学び、卒業した男性の語りに焦点を当てて、被差別部落における人間形成のありようとそこで義務教育が持った意義について考察したい。

4.「女らしい文化」を生きる―髪を喪失した女性たちのライフストーリー―
Living with “Feminine Culture”―Through Bald Women’s Life Stories―
  吉村さやか(YOSHIMURA Sayaka 聖心女子大学大学院)
本報告では、髪を喪失した女性たちの日常生活世界をライフストーリー調査によって可視化することを通して、彼女たちの抱える「曖昧な生きづらさ」と、それが生み出される背後にある社会・文化の構造をジェンダーの視点から検討することを目的とする。
これまでにも髪の喪失についての社会学的研究は少数ながらなされてきたが、その多くは男性の場合に特化しており、女性に関する研究は極めて少ない。その反面、既存研究では、髪の喪失は男性よりも女性の場合のほうが深刻であることと同時に、女性の髪の喪失についての語りづらさ/語りにくさが指摘されてもいる。本報告ではそのような点に注目しながら、これまで社会的に見えにくい存在とされてきた彼女たちのライフストーリーを読み解く。

5.在韓結婚移住女性のライフストーリー―結婚移住のプロセスと意味―
Life Stories of Female Marriage Migrants Living in South Korea : The Process and Significance of Cross-Border Marriage
  具美善(KU Misun 一橋大学大学院)
本研究は、韓国の農村地域に居住するアジア出身結婚移住女性3人のライフストーリーから、彼女たちがいかにして国境を超えたのか、自ら結婚移住をどのように意味づけているかについて考察したものである。韓国では、1990年代後半以降「嫁不足」に悩む農村部を中心に韓国人男性と途上国出身女性との国際結婚が広がり、社会的な問題として注目されるようになった。しかし、結婚移住女性は、もっぱら 「人身売買の被害者」、「判断能力不十分者」として見られ、彼女たちの多様な顔や主体的な行為は見落とされてきた。このような問題意識から本研究では、彼女たちが本人を取り巻く構造や環境を理解し、自分なりに解釈し、その解釈の上で結婚移住に関わったことを明らかにする。

○第4分科会(3310教室) 司会:有末 賢(1~2報告)・山本 須美子(3~5報告)

1.妄想と現実の交差点にみる女性オタクのセクシュアリティ ―一人の台湾人女性オタクのライフストーリーから―
Analyzing sexuality of female “Otaku” from the intersection of fantasy and reality: A case study of a Taiwanese female Otaku’s life story
  張瑋容(CHANG Weijung お茶の水女子大学大学院)
マンガ・アニメ・ゲームをめぐる「オタク文化」に関する議論において、こうした「二次元」作品を構築する諸要素に含まれるセクシュアルな記号、及びそれらに対するオタクの欲望が重要な位置を占めている。作品と現実世界を行き来する儀式としてのオタク「妄想」には様々な形やジェンダー差異などもあるが、本稿では一人の台湾人女性オタクがオタクとして生きてきたライフストーリーを取り上げ、彼女はいかに二次元作品の諸記号をセクシュアルに妄想することを通じて、女性オタクとしてのセクシュアリティを構築してきたかを解明し、さらに台湾人女性オタクという彼女の立場に着目し、妄想と現実の交差にみるセクシュアリティの構築を台湾における日本オタク文化の受容に位置づけて分析する可能性の提示を試みたい。

2.マンガ家のライフストーリーに見る戦後マンガ史
The History of Manga after World War II Seen in the Life-Story of A Manga Artist
  池上賢(IKEGAMI Satoru 立教大学兼任講師)
筆者は、これまでの研究でマンガに関する経験が、人々にとってアイデンティティのリソースになることを明らかにした。この知見からは、送り手であるマンガ家について、新たな論点が析出された。
第1に人々のアイデンティティのリソースとなるメディアにおける情報(特に物語)を送り手がどのように制作しているのか。第2に、制作過程において、送り手が関与している社会的・歴史的文脈がどのようなものであるか。第3に、マンガ家がどのようなアイデンティティをどのように構成してきたのか。以上の3点である。
 本報告では、上記の問いに答えるため、少年マンガで人気を博したのち、実用マンガや小説などにおいても活躍してきたマンガ家S氏のライフストーリーを分析する。

3.もてなし文化の民俗学的研究―京都北野上七軒の舞妓の聞き取りを中心に―
A study about the culture of hospitality from the stand point of folklore-focusing ’Maiko’ of Kamishitiken, KItano.Kyoto
  中原逸郎(NAKAHARA Itsuro 京都楓錦会)
京都は西暦794年以来千年の長きに亘って都が置かれた土地柄であり、山紫水明の自然に恵まれ様々な文化を産んできた。京都の文化は独特な意匠や作法を含むものであった。それらの文物は会所における人々の交流に重要な役割を果たし幕末まで続いた。つまり京都の民俗は長い歴史に培われた文化的蓄積の上に立っている。民俗学は「しきたり、いいつたえ」という民俗事象を資料として研究する分野」である。しかし、しきたりを重んじる場と評されているにも関わらず、京都の花街は民俗学分野において今まで取り上げられることが少なかった。近年おもてなし文化に対する関心が国の内外で高まる中、もてなしを生業とする花街はもてなし文化に少なからず影響を与えてきたのではないかというのが著者の主張である。本発表では、民俗学分野からのもてなし文化の再認識のために、まずは花街の座敷の接客の実態を確認するため、オーラルヒストリー的アプローチを試みる。

4.1960~90年代の舞踏グループのオーラル・ヒストリー―舞踏を生み出した日々の実践―
An Oral History of Butoh Groups from the 1960’s-90’s: The Daily Practice of Butoh
  ケイトリン・コーカー(Caitlin Coker 京都大学大学院)
本発表は舞踏グループの営みに関するオーラル・ヒストリーを提示・分析することで、いままで十分に考察されてこなかった舞踏の日々の実践を明らかにしたい。舞踏は日本で60年代前半に始まった前衛的身体表現である。制作・上演するため、ほとんどの舞踏家が稽古場で共同生活をし、キャバレーへの出演によって活動のための資金を稼いでいた。本発表は、グループの出現、そして時代と共に流動し変容していく様子、90年代の衰退に至るまでの過程を説明し、グループ内部の多様な視点から示す。個々の舞踏家の視点から、それらのグループを動的かつ多面的性格を持ったものとして考察する。

5.別子銅山社宅街(東平社宅)における昭和の生活史
Life in a copper-mining town“Tonaru”in Bessi Area, Niihama, Japan
  竹原信也(TAKEHARA Shinya 奈良工業高等専門学校)
明治以降、全国各地に“近代的”な社宅街が形成されてきた。そこには企業の合理性の精神、労務管理、福利厚生といった旧来の鉱山集落とは明らかに異なる思想の影響がみられる。近年、社宅街の形成と変遷を明らかにする建築史学的アプローチからの研究が積極的に進められ、その先進性が再評価されるに至っている。その一方で、全国各地で鉱山や炭鉱は閉山しており、社宅街も取り壊されつつある。また、社宅街で生活していた人々も高齢化が進んでいる。本報告では、愛媛県新居浜市の別子銅山(1691-1973)の山間に作られた社宅街(東平社宅)の生活文化を、生活経験者の語りから紹介していく。

3.会場案内
【交通手段】
★日本大学文理学部へのアクセスの詳細は、以下のサイトでご確認いただけます。
http://www.chs.nihon-u.ac.jp/access/
【キャンパスマップ】
★キャンパスマップの詳細は、以下のサイトでご確認いただけます。
http://www.chs.nihon-u.ac.jp/wpchs/swf/map.html

Ⅱ.ISA世界社会学会(RC38)報告
  2014年7月13日~19日に横浜パシフィコにおいて、XⅧ ISA WORLD CONGRESS OF SOCIOLOGYが開催されました。6000人以上が参加し、盛況のうちに終了しましたが、RC38 Biography and Societyの部会においては、Understanding Social Problems through Narratives By Insiders. Part Ⅰ,Ⅱが7月16日に開催され、セッション・オーガナイザーとして、小林多寿子(一橋大学)、塚田守(椙山女学院大学)が参加し、報告者としても、橋本みゆき、湯川やよい、山田富秋、青木秀光、根本雅也などが報告し、活発な議論が展開されました。

Ⅲ.理事会報告(詳細は略)
1.第六期臨時理事会議事録
日時:2013年11月24日(日)13:00~15:00
場所:立教大学池袋キャンパス12号館第3会議室
出席:有末、岩崎、小倉、川又、小林、塚田、宮崎、八木、和田、橋本(文責)
欠席(委任):赤嶺、川村、櫻井、田中、好井
議事録記載者確認(輪番) 今回は橋本理事が担当。
 1.会長欠席の連絡
 2.学会誌の編集について
 3.会計より
 4.広報より
 5.事務局より

2.第六期第2回理事会議事録
日時:2014年1月25日(土)13:00~15:00
場所:立教大学池袋キャンパス18号館(ロイドホール)5階第1会議室
参加:好井、川又、岩崎、小倉、宮崎、橋本、八木(文責)
欠席(委任有):塚田、小林、田中、桜井、赤嶺、有末、川村、和田  
議事録記載者確認(輪番) 今回は八木理事が担当。
 1.雑誌編集上の問題(継続審議)
 2.学会大会について
 3.編集委員会報告
 4.会計報告
 5.広報報告
 6.事務局報告
 7.その他

3.第六期第3回理事会 議事録
日時:2014年6月8日(日)13:00~16:10
場所:立教大学池袋キャンパス 12号館 地下1階 第4会議室
参加:好井、赤嶺、有末、岩崎、川村、田中、塚田、橋本、宮崎、八木、和田、川又
欠席(委任):小倉、小林、桜井
議事録記載者確認(輪番) 今回は和田理事が担当。
 1.学会大会について
 2.電子図書館事業説明会に関して
 3.日本オーラル・ヒストリー研究10号について
 4.会計報告
 5.広報報告
 6.事務局報告

Ⅳ.お知らせ
1.会員異動(2013年12月から2014年7月まで)(詳細は略)
(1)新入会員
(2)住所変更・所属変更等
(3)退会
※連絡先(住所・電話番号・E-mail アドレス)を変更された場合は、できるだけ速やかに事務局までご連絡ください。
(川又 俊則)

2.2014年度(2014.4.1~2015.3.31)会費納入のお願い
いつも学会運営へのご協力ありがとうございます。
本学会は会員のみなさまの会費で成り立っています。今年度の会費が未納の方におかれましては、何とぞご入金のほどよろしくお願いいたします。9月のJOHA12大会時にスムーズに受付を済ませるためにも、なるべく大会前に納入くださいますようお願いいたします。

■年会費
一般会員:5000 円、学生他会員:3000 円
*年会費には学会誌代が含まれています。

■ゆうちょ銀行からの振込先
口座名:日本オーラル・ヒストリー学会
口座番号:00150-6-353335
*払込取扱票(ゆうちょ銀行にある青色の振込用紙)の通信欄には住所・氏名を忘れずにご記入ください。
*従来の記号・番号は変わりありません。

■ゆうちょ銀行以外の金融機関から振り込む際の口座情報
銀行名:ゆうちょ銀行
金融機関コード:9900
店番:019
店名(カナ):〇一九店(ゼロイチキュウ店)
預金種目:当座
口座番号:0353335
カナ氏名:(受取人名):ニホンオーラルヒストリーガツカイ

郵便払込・口座振込の控えで領収書に代えさせていただきます。控えは必ず保管してください。
学会会計全般について、またご自身の入金状況を確認したい場合は、
会計担当の八木良広(電子メール: yy.joha[at]gmail.com)へお問い合わせください。
(八木 良広)

JOHA12 プログラム概要

日本オーラル・ヒストリー学会 第12回大会 プログラム概要(簡略版)
Japan Oral History Association 12th Annual Conference

開 催 日:2014年9月6日(土)~7日(日)
開催場所:日本大学文理学部3号館(東京都世田谷区)
アクセス:京王線下高井戸駅・桜上水駅徒歩8分 http://www.chs.nihon-u.ac.jp/access/
参 加 費:会員1,000円、非会員・一般2,000円、非会員・学生他1,000円
大会実行委員会 開催校担当・会長:好井裕明、開催校担当:中村英代、山北輝裕
       学会事務局:川又俊則、研究活動委員会委員長:和田悠、会計:八木良広

第1日目 9月6日(土)
12:00      受付開始 
13:00~15:30 自由報告(第1分科会、第2分科会)
※報告20分+質疑応答10分(合計30分)

第1分科会 (3308教室)
1.聞き書きによる文化継承の過程―「聞き書き甲子園」の事例検討を通して―
  石村華代(九州ルーテル学院大学)
2.ボランティアと仕事のあいだ―被災地で支援活動をした保育者たちの経験―
  岩崎美智子(東京家政大学)
3.東北からの声(Voices from Tohoku: A 3.11 video archive from 10 different communities)
  David H. Slater、デビット H. スレイター(上智大学国際教養学部)
4.オーラルヒストリーとオーラルトラディション―東日本大震災後の語り部の記録―
(Oral history and oral tradition: Documenting post-3.11 kataribe storytelling)
  マヤ ヴェセリッチMaja VESELIČ(上智大学比較文化研究所)
5.東北からの声―福島の母親たちのアクティビズム―
(Voices from Tohoku: Activism among mothers in Fukushima)
  彈塚 晴香(東京大学大学院)
   ■ 第1分科会の3~5の報告は、3つの報告を連続して行い、その後、質疑応答をまとめて30分
行う形にします。この3つの報告はすべて英語で行われます。

第2分科会(3310教室)
1.将校になる―ある「学徒兵」のライフヒストリー―
  渡辺祐介(立命館大学大学院)
2.証言映像を捉え直す―「東京大空襲証言映像マップ」を通して―
  山本唯人(東京大空襲・戦災資料センター)
3.長崎県生月島のかくれキリシタン信者のライフ・ヒストリー
  小泉優莉菜(神奈川大学大学院)
4.開拓が生みだすもの―戦後入植のフォークロア―
  藤井和子(関西学院大学大学院)
5.アーカイブズとオーラルヒストリー―文書等と聞き取り調査―
  嶋田典人(香川県立文書館)

15:40~17:40 研究実践交流会「オーラル・ヒストリーを用いた大学の教育実践」3307教室
 報告者     梅崎修(法政大学キャリアデザイン学部)
 コメンテイター 塚田守(椙山女学園大学)
 司会      和田悠(立教大学)

18:00~20:00  懇親会(日本大学文理学部キャンパス内:カフェテリア・チェリー)

第2日目 9月7日(日)
9:00      受付開始  
9:30~12:00 自由報告(第3分科会、第4分科会) 
※報告20分+質疑応答10分(合計30分)

第3分科会(3308教室)
1.統合失調症の娘を抱える両親の語り
  青木秀光(立命館大学大学院、日本学術振興会特別研究員)
2.四国遍路のライフストーリー―流動化する社会と自己アイデンティティ―
  後藤一樹(慶應義塾大学大学院)
3.被差別部落の人間形成と義務教育―神戸市内の夜間中学に学んだ男性の語りに焦点を当てて―
  江口怜(東京大学大学院)
4.「女らしい文化」を生きる―髪を喪失した女性たちのライフストーリー―
  吉村さやか(聖心女子大学大学院)
5.在韓結婚移住女性のライフストーリー―結婚移住のプロセスと意味―
  具美善(一橋大学大学院)

第4分科会(3310教室)
1.妄想と現実の交差点にみる女性オタクのセクシュアリティ―一人の台湾人女性オタクのライフストーリーから―
  張瑋容(お茶の水女子大学大学院)
2.マンガ家のライフストーリーに見る戦後マンガ史
  池上賢(立教大学兼任講師)
3.もてなし文化の民俗学的研究―京都北野上七軒の舞妓の聞き取りを中心に―
  中原逸郎(京都楓錦会)
4.1960~90年代の舞踏グループのオーラル・ヒストリー―舞踏を生み出した日々の実践―
  ケイトリン・コーカー(京都大学大学院)
5.別子銅山社宅街(東平社宅)における昭和の生活史
  竹原信也(奈良工業高等専門学校)

12:15~13:00  総会  (3306教室)
13:00~13:20  昼食休憩(3303教室、他) 

13:20~16:00  シンポジウム「オーラルヒストリーで編み直す放送史」(3307教室)

【企画趣旨】
 日本で放送が始まってから来年(2015年3月)で90年の節目を迎える。
日本の現代史にほぼ重なる放送の歴史的展開を辿るうえで、オーラルヒストリーの可能性が注目されるようになっている。放送史研究においては、これまで放送番組(映像・音声)のアーカイブや、関連する文書・書籍が資料として用いられてきた。しかしそれらだけで、放送の歴史的展開とその社会的、文化的意味を探ることには限界がある。 
放送史に関わってきた多様な立場の人々の証言を収集・分析することによって、①文書資料に記録されていない事実関係を埋める、②放送番組が制作された社会的文化的背景に光を当てる、③多様な職種によって担われてきた制作現場の実相に迫る、といったことが可能になる。また、オーディエンス(受け手)研究においてもオーラルヒストリーは大きな可能性を持つ。
 本シンポジウムでは、放送史研究におけるオーラルヒストリーの可能性について、幾つかの研究事例や証言のデジタル・アーカイブ化に関する報告を踏まえながら、テレビ文化を研究する社会学者、オーラルヒストリー研究の専門家も交えて議論を深め、今後に向けての研究の方向性や課題、隣接諸分野との連携の可能性などについて考えたい。

【報告内容】
1.放送史研究における資料の現状とオーラルヒストリーの可能性
  米倉律(日本大学法学部)
2.オーラルヒストリーを用いた初期テレビドラマ研究の試み~『私は貝になりたい』(TBS,1958年)の事例  を中心に~
  廣谷鏡子(NHK放送文化研究所主任研究員)
3.日本初の民間放送、新日本放送スタッフへのヒアリング
  西村秀樹(近畿大学客員教授) 

 討論者 太田省一(社会学者)
 八木良広(立教大学兼任講師)
 司 会 好井裕明(日本大学)

【自由報告者へのお願い】
1)当日配布資料がある場合、レジュメ形式・フルペーパー形式等自由です。ただし、開催校では資料を印刷いたしません。報告者ご自身で当日持参いただき、会場担当者へお渡しください。その際、50部ほどご準備ください。
2)パワーポイント等をご利用の場合、各会場でパソコンを準備しておりますので、USBメモリ等にプレゼンテーション資料をお持ちください。ご自身のものをご利用される場合、RGBケーブルでおつなぎいたします。USBなどの接続方式には対応しておりませんので、ご自身で変換アダプター等をご準備ください。なお、動作確認等は各分科会の開始以前にお願いいたします。会場担当者にご相談ください。念のため資料を保存したUSBメモリ等もご持参ください。

JOHA12(第12回学会大会)自由報告エントリー募集

JOHA学会第12回大会の自由報告のエントリーを募集いたします。

会員の皆様、ぜひ、ふるってお申し込みください。

申込締切は、2014年5月15日(水)(必着)です。

エントリーの詳細は以下の通りです。

JOHA12 自由論題報告者募集/Call for Papers

JOHA第12回大会の自由報告の報告者(英語報告部会を含む)を募集します。

報告を希望する会員は、氏名・所属(あるいは職業)・住所・電話番号等・

報告種別(個人・共同)・報告タイトル(日本語および英語)、報告要旨(300字、日本語)、

情報機器利用の有無を添えて、以下の手続きでお申し込みください。

大会12申込み用紙

なお、申込資格は、申込時点でJOHAの会員であること、および2013年度

会費納入済みであることです。

締切は5月15日(木)(必着)です。

 第12回日本オーラル・ヒストリー学会大会 

日時:2014年9月6日(土)~7日(日)

   6日(土)午後:自由報告・研究実践交流会・懇親会

   7日(日)午前:自由報告、午後:総会・シンポジウム

自由報告部会:6日(土)13:00~15:00 (予定)

       7日(日)9:00~12:00  (予定)

会場:日本大学文理学部

〒156-0045 東京都世田谷区桜上水3-25-40

問い合わせ先:日本オーラル・ヒストリー学会事務局(下記参照)

 自由報告申し込み手続き

1.申込用紙に必要事項を記入し、メール添付の上、

JOHA事務局 川又俊則(joha.secretariat[at]ml.rikkyo.ac.jp)と

研究活動委員会委員長 和田悠(yuwada[at]rikkyo.ac.jp)宛の

両方に必ずお送りください。折り返し、事務局より受付の返信をします。

返信がない場合は、ご面倒でもお問い合わせください。

2.メールで連絡できない方は、申込用紙をJOHA事務局へ郵送してください。

受領連絡が必要な場合は返信用ハガキを同封してください。

〒510-0298 三重県鈴鹿市郡山町663-222 鈴鹿短期大学 川又俊則研究室

日本オーラル・ヒストリー学会事務局

JOHAニュースレター第25号

JOHAニュースレター第25号
2013年12月15日発行

日本オーラル・ヒストリー学会第11回(十周年記念)大会 報告特集
JOHA11大会は、7月27~28日に立教大学観光学部(埼玉県新座キャンパス)で開催されました。盛夏の中、4つの分科会、大会記念テーマセッション、学会設立10周年記念講演それぞれにおいて、熱い討議が繰り広げられました。
会員のみなさまに次回第12回大会の開催についてお知らせします。2014年9月6日(土)・7日(日)、会場は日本大学文理学部(東京都世田谷区)3号館です。プログラムの詳細は未定ですが、自由報告の分科会も予定していますので、メーリングリストや学会HP上での告知・募集をどうぞお見逃しなく、ふるってご応募ください。

*迷惑メール防止のため、文中に載せたメールアドレスは不完全なものです。[at] は @ に替えて送信してください。

Ⅰ.日本オーラル・ヒストリー学会第11回年次(10周年記念)大会

1.大会を終えて
 JOHA11(10周年記念)大会は、2013年7月27日~28日に立教大学新座キャンパスにて行われました。今大会は関東で行うことは決まっていましたが、なかなか引き受け校が見つからないまま、最終的には、舛谷鋭会員のご厚意とご尽力のおかげで、無事、開催にこぎつけることができました。この場を借りて、舛谷鋭先生と大会運営をサポートしていただいた立教大学観光学部の学生のみなさんに感謝したいと思います。
 本記念大会は例年と違って趣向を凝らし、二日間とも午前・午後開催としました。そして記念テーマセッションをフロア参加型のワークショップ形式で行い、大会二日目の記念講演には、高名なアーサーフランク博士を迎えることができました。その結果、延べ150人以上の参加者を数え、近年まれに見る盛会となりました。大会初日の懇親会参加者も予想以上に多く、黒字になったほか、非会員の大会参加者の中から学会入会希望者も多く出ました。会員のみなさまの参加とご協力に感謝します。
(JOHA第五期事務局長 山田 富秋)

2.第1分科会
 第1分科会では3つの報告がなされた。第一報告の竹原信也(奈良工業高等専門学校)「技術者教育におけるオーラル・ヒストリーの可能性 事例報告:授業の一環として学生が青函連絡船:羊蹄丸のオーラル・ヒストリーに取り組んだ事例」では新居浜工業高等専門学校専攻科で実施されたシップリサイクル研究について語られた。報告者は学生と共同して青函連絡船「羊蹄丸」の元船長等の船底ツアーを撮影・録音した。撮影・録音データから口述記録を作成し動画を編集しDVDを作成した。これは貴重な技術史・労働史の作成であり、報告では当時の労働者が船底におり実際に仕事について語る映像などが紹介され、技術者教育におけるオーラル・ヒストリーを学生が学ぶことの意義と課題が語られた。第二報告の川﨑瑞穂(国立音楽大学大学院)「岐阜県飛騨市「数河獅子」のオーラル・ヒストリー」では、岐阜県飛騨市古川町数河地域の二人立獅子舞「数河獅子」という伝統芸能をめぐり、演目「天狗獅子」に天狗を殺害するモティーフが存在することに注目し、その供犠的所作が江戸期の当地の領土争いにおける「創始的暴力」と共鳴している可能性について現地で収集したオーラル・データをより仔細に検討し、ルネ・ジラールの理論を応用した仮説的考察があった。第三報告の嶋田典人(香川県文書館)「オーラル・ヒストリーとアーカイブズ-記憶と証拠資料の事例から」では、かつて四国にあった俘虜収容所のドイツ人と地元との交流を事例とし、アーカイブス(記録資料)と当時の記憶をめぐるオーラル・ヒストリーとの関連について語られた。聞き取り調査では、話し手の語りと聞き手のもつ固定概念や歴史上の一般論との聞に矛盾を生じる場合がある。その矛盾を考えるうえで、当時の記憶の語りと記録資料の信頼性がともに吟味検討の対象となる過程が論じられた。また証拠資料を補完するための聞き取りにおいて、話し手が祖父母世代の記憶を語る世代間を越えた間接的伝聞の信用(信頼)性についても事例を挙げて検討された。教育、芸能文化、出来事の記憶とアーカイブズの関連とそれぞれ独立した興味深い報告であったがフロアからの活発な質問は、やはりオーラルな語りから技術を実践する当事者の論理、芸能文化を伝承する人びとの論理、出来事を体験し現場を生きてきた人びとの論理それ自体をいかにして取り出せるのかに集中した。各報告者の今後の研究の展開に期待したい。
(好井 裕明)

3.第2分科会
 第2分科会では、以下の3本の報告が行われた(敬称略)。(1)加藤敦也「父親の家庭回帰の難しさについて:不登校の親の会に参加する父親の語りを中心に」、(2)青木秀光「統合失調症の娘を抱える父親のライフストーリー」、(3)吹原豊「移住労働者の語りからみた言語習得:韓国のあるインドネシア人コミュニティにおける事例」。
 加藤さんによる第一報告は、不登校の親の会に参加する父親およびその子どもへのインタビューに基づき、子どもの不登校を経験した際に父親が子どもとの関係でどんなことを悩むかをめぐる語りに焦点を当てたものであった。青木さんの第二報告は、統合失調症の当事者を娘に抱える父親一名からのインタビューを、詳細に読み解こうとするものであった。最後の吹原さんの報告は、ソウル郊外京畿道にある工業都市安山(アンサン)市のキリスト教徒インドネシア人コミュニティをフィールドに、インドネシア人労働者の語りを通じて、その韓国語習得過程を左右する要因を明らかにしようとするものであった。
 それぞれに、綿密なフィールド調査を行う中で得られた貴重な語りのデータをもとにした研究であり、非常に聞きごたえのあるものだった。質疑応答においてもフロアから活発な質問が寄せられ、時間が足りないほどであった。しかしその中で気になったのが、「これらの報告を敢えて、このオーラル・ヒストリー学会で行う意義がどこにあるのだろうか」という問題提起であった。たしかにたとえば加藤報告は教育社会学系の学会、青木報告は医療や福祉社会学系のそれ、吹原報告は人類学関係もしくは地域研究系の学会で行われても、全く違和感のない内容であった。これは一面では、喜ぶべきことである。つまり、インタビューやライフストーリーを主軸とする研究が、教育、医療・福祉、地域研究など多様な研究分野において浸透し、そうした方法論が広く認知されつつあるということだからだ。
 しかしこれは半面、アイデンティティの拡散という悩ましい事態も引き起こす。ライフストーリーやオーラル・ヒストリーが通常科学化するにつれて、もともとそれらの方法論が持っていた固有性がいつの間にか曖昧になっていく。ただ単にデータ集めのツールとして、インタビューなり聞き取りなりを用いただけの研究と、オーラル・ヒストリー(ライフストーリー)研究との間にはいかなる違いがあるのか。われわれが日々、忘却しかけている問いを喚起してくれる場としても、この第2分科会は大変有益な場であった。
(倉石 一郎)

4.第3分科会
第3分科会では、4件の研究報告が行われた。報告の数は多かったが、約30名程度の参加者のあいだで、活発に議論を交わすことができた。
第1報告の山口裕子(一橋大学・特別研究員)『移動・帰還・「再統合」:インドネシア東南スラウェシ州の元研修生の経験の語りから』は,日本への元研修生19名の送り出しから帰還(再統合)までのプロセスを個々人の経験の語りとして考察したものである。山口氏は社会人類学観点から、「人の移動」のマイクロ/マクロスコピックな研究の接合に関心をもってきた。報告者に与えられた短い持ち時間の中で、東南アジアからの研修生の制度的背景や概況についての説明に続いて、2回のインドネシアでの短期フィールドワークでの聞き取りの成果が紹介された。これまでの「従順で忍耐強い研修生」という送り出しの訓練時に創出された(もともと忍耐と根性を身につけたインドネシア人が研修生として採用される)紋切り型の語りを修正し、「創造的個人」としての帰還移民 — グローバルな経済格差を背景としながらも、 制度の意志なき犠牲者ではなく、研修制度を人生の選択肢の一つとしてとらえ、移民先・帰還後の社会でアイデンティティの揺らぎを経験しつつ、折り合いを付けながら活路を見出す —の姿が語りの中で指し示された。質疑応答では、インドネシア現地での「エクスケンシュウセイ」の語りを、日本での研修生受け入れ先の雇用主の語りと対比させることにより、さらに興味深い研究が出来るのではないかという指摘があった。
第2報告の藤井和子(関西学院大学社会学研究科博士後期課程)『女たちの月明会 — 植民地女学校出身者のネットワークと人生 —』は、植民地期の朝鮮・群山出身で、戦後、日本に引き揚げた人びとの同郷会「月明会」が、女学校出身者たちの手紙によるネットワークがきっかけとなり形成されたことを明らかにするものである。藤井氏は、群山大学の日本語学科教員をしていた経験を持ち、日本式家屋の残る群山市に暮らす中で、「月明会」の存在にたどり着いたという。引き揚げ後に日本で経験した苦しい生活の中で、朝鮮での「ふるさと」を取戻すことは、「自分を取戻す」作業であり、群山時代の学歴を誇りに持ち女学校アイデンティティが人生の支えになっていたことが指摘された。会場からは、多数の質問が提起された。出身階層と引き揚げの時期の問題や、帰国後にすべての財産を失い、月明会の場で語られなかった生活の苦しさについても触れる必要があったことが会場から指摘された。
第3報告の鄭京姫(早稲田大学日本語教育研究センター)『「普通の人として生きる」ことの意味 — 海外養子として海を渡ったある日本語学習者の語りから —』は、デンマークで生育したある一人の韓国人養子のアイデンティティの葛藤の問題を日本語学習者の「日本語人生」と関連づけて分析したもの。初級を終えたばかりの日本語学習者が日本語でライフストーリーインタビューを受けることによって浮き彫りにされたのは、母語である韓国語や日常言語であるデンマーク語ではなく、日本語という第3の言葉を話すことそのものがある一定の言語に特定の意味を与えるのではない<普通の人>になるための必要なステップであったと言うことだ。言葉を通じて地球市民になることが、たどたどしい日本語の語りの中から抽出されたという発見は感動的ですらあった。
第4報告の山田真美(お茶の水女子大学大学院)『「表現の自由」対「人権」 — ハンセン病を患った元日本兵捕虜をめぐる最近の事例』は、昨年の研究報告の続きで大変興味深かった。1944年にオーストラリアのカウラ戦争捕虜収容所で起きた大規模な日本兵捕虜の集団自決的暴動に関するオーラルヒストリー・インタビューから生み出された卒業論文、ノンフィクション書籍、芝居台本『カウラの班長会議』の記述がインタビューされた当事者のプライバシーや立場を著しく傷つけ、歴史的体験についてインタビュイーが心を閉ざしてしまった事例が報告され、インタビューの倫理の問題とオーラルヒストリーのパブリックな文化財としての重要性が提起された。
(滝田 祥子)

5.第4分科会
第4分科会では、戦後教育史と宗教史、戦争体験の歴史に関する4件の研究報告が行われた。2日目の午前中という時間帯であったにも関わらず多くの方が参加して下さり、質疑応答や議論が制限時間いっぱいまで盛んに行われた。
第1報告の金馬国晴氏(横浜国立大学)「元教師インタビューによる戦後初期コア・カリキュラムの再把握」は、戦後初期(1950年代前半)の日本において旧文科省の学習指導要領が決定的な影響力を持たず、現場の教師が同僚と共同でカリキュラムを構成し実践していたということ(戦後新教育)を、そのカリキュラム活動に実際に関わった元教師(約40名以上)へのインタビューから捉えていこうというものであった。質疑応答では、その戦後新教育を生徒として受けていた方(当事者!)からの発言があり、教える側だけでなく教えられる側の経験も盛り込むことでこのカリキュラムがより立体的に捉えられることの可能性や語りそのものを明示することの必要性が示唆された。
第2報告の小泉優莉菜氏(神奈川大学大学院)「長崎県外海地域のかくれキリシタン-信者が語る信仰と非信者の語る信仰-」は、長崎県の外海地域に暮らすかくれキリシタンで現在も信仰を続けている信者と元信者それぞれへのインタビューを通して、かくれキリシタンの信仰の形態と信者としての生活実態を明らかにしようというものであった。信仰の象徴である「おらしょ」の伝承方法やその時期、信仰行事、かくれキリシタンであることにまつわる意識などが具体的なトピックとして報告され、質疑応答では主にそれらの内容の詳細をもとめるやりとりが交わされた。全体数が少なく部外者に語りたがらない信者への聞き取りは非常に有意義だという指摘や研究成果のアウトプットを期待する声もあった。
第3報告の木村豊氏(慶應義塾大学大学院)「東京大空襲被災者のライフヒストリーと死者に対する罪意識」は、東京大空襲の被災者の死者にまつわる語りを、社会学的な自己物語論や社会的記憶論、R.J.リフトンの原爆死没者に対する罪意識論から捉えていくというものであった。木村氏の報告は、2人の被災者を対象に、彼/女らの語りの構成のされ方に着目しそれを理論的に読み解くことを意図した意欲的なものであったが、質疑応答では主にインタビューに基づいたその対象者の豊かな語りを理論的モデルにあてはめることをめぐっての活発な応酬が行われた。オーラルデータを扱う者に限らず質的研究を行うすべての研究者にとって刺激となるやりとりであった。
第4報告の根本雅也氏(一橋大学)「アメリカに住む原爆被爆者のオーラル・ヒストリー」は、2人の在米被爆者を取り上げ、原爆投下した米国に対する認識や戦前から戦後、そして現在に至るまでの生活経験にまつわる語りの提示を通して、彼らの生活史を捉えていこうというものであった。渡米の時期や被爆体験、ライフコース上のさまざまな経験、そして日米両国に対する認識とその変化に関して2人の被爆者の違いが非常に際立った報告であった。主に根本氏が対象としている他の被爆者の生活史や在米被爆者全般の状況をめぐって質疑応答が行われ、調査それ自体を評価する声や調査の継続をもとめる意見もあった。
(八木 良広)

6.大会記念テーマセッション
車座の語り合いの中から
―「起点」の更新に向けて

 今年度のテーマセッション「JOHA10年 いまオーラル・ヒストリーを問いなおす―ヒストリーとストーリーのはざまで」は、第五期研究活動委員会の企画の下に開催してきた、JOHA10名古屋大会から始まり3回にわたる研究集会の最終回であると共に、JOHA10周年以降の課題を展望する、学会の節目となるものだった。
 前2回の研究集会では、オーラルヒストリーの歴史的源流を地域女性史の歩みから、次いで、オーラルヒストリーは社会のどこで生きられているのかを、浦安市郷土博物館の実践から学び、検討した。それをふまえた、本セッションの眼目は、では、大学を拠点として営まれる専門的「学知」としてのオーラルヒストリーは、こうした社会からの動きをどのように受けとめ、また、社会に対して何をなしうるのか―この一点を問うことにあったと言ってよい。
 この問題意識から、報告者は、近年、引きこもり研究の成果を著作として刊行され、「ライフストーリー」という方法論の持つ意味を問い直す作業を展開してこられた社会学の石川良子さん、そして、関東大震災の「聞き取り調査の聞き取り」という実践から、当事者が不在となったあと、聞き取られたこと・聞き取ることの意味は何であり得るのかを問うた歴史学の小薗崇明さんのおふたりに、研究成果とそこから引き出される方法的課題について報告して頂いた。
 コメンテーターは、「きく」という実践に立脚した学問方法を彫琢してこられた、社会学の桜井厚さん、歴史学の大門正克さんのおふたりにお願いした。
 桜井さんは、1970年代、廃学前夜の東京教育大学中野卓ゼミにおける調査実習のエピソードから語り起こし、インタビューの場における聞き手と語り手の関係を問うこと、既成の権力や社会構造との対峙というモティーフが、『インタビューの社会学』に至る「ライフストーリー」というコンセプトの根底にあったことが語られた。
 大門さんは、「きく」という行為の内容を、「ask(知りたいと思うことを尋ねる)」と「listen(声に耳を傾ける)」に分解した上で、学問方法としてのオーラルヒストリーの根拠は、「listen」という行為の持つ独自な可能性を押し広げていくことにあること、その上で、個人の語りから歴史の「全体性」を問い直し、再構成していくことに、オーラルヒストリーの意義を求められた。
 このように、JOHAというムーヴメントに至る、ひとつの起点となった「1970年代」という時代、および、その問題状況の一端が召喚されると共に、認識の社会構築性という前提を通過した上で、なお、わたしたちは、「社会」や歴史の「全体性」と「語り」の関係をどのように紡ぎ直していけるのかという問いが、本テーマセッションを通して提示されたといえるだろう。
 報告者のおふたりからの報告は、こうした問いを引き継ぐと共に、「語り」と「社会」、「語り」と「歴史」の現在的状況を提示し、「ライフストーリー以降(継承の意味を含めた)」を展望する新たな起点の風景を語って頂けたのではないかと考えている。
 テーマセッションは、おふたりの報告とコメントのあと、すべての参加者が車座となり、およそ1時間半をとって「語り合う」時間を持った。こうして、わたしたちの言葉は一度地べたに戻り、「問い」の更新に向けた新たな歩みを始めたのである。
 テーマセッションの内容は、学会誌の次号に盛り込まれる予定となっている。詳しくはそちらを参照して頂きたい。
(第五期研究活動委員 山本唯人)

7.記念講演
「語りがたきを語る」
アーサー・フランク教授(カナダ・カルガリー大学、『傷ついた物語の語り手』の著者)

昨年のJOHA第10回大会では「語りから『いのち』について考える―─聞き難いものを聞き、語り、書く」と題するシンポジウムを行った。これを展開するかたちで、学会創設10周年を記念する本大会では、病いの語りに関する研究の第一人者であるアーサー・フランク教授を招聘し「語りがたきを語る」に関連したテーマで記念講演をしていただいた。フランク教授は、1991年にご自身の癌の闘病体験に基づいたAt The Will of the Body(『からだの知恵に聴く―─人間尊重の医療を求めて』)、1995年に、病いの体験を社会学的に研究したThe Wounded Storyteller((『傷ついた物語の語り手』)を公刊し、日本でも知られるようになった。また2010年には、Letting Stories Breathe: A Socio-narratology(『社会物語学』(仮訳))を出版し、語りの社会学を理論的に展開している。
記念講演会では、「ナラティヴの真実と、複数の説明のジレンマ―社会物語学のオーラル・ヒストリーへの関わりについての所見」(Narrative Truth and the Dilemma of Multiple Accounts: Remarks on the Relevance of Socio-narratology to Oral History)というタイトルで、「病いの語り」という限られたテーマを超えた理論的枠組みを話された。まず、フランク教授は、ご自身の研究歴について、影響を受けた思想家について言及され、レヴィストロースの構造主義やアルフレッド・シュッツなどの現象社会学に触れたうえで、ブルデューの「ハビトゥス」(habitus)に注目して議論した。その後、その思想的背景を踏まえて、ご自身が考案する「社会物語学」(Socio-narratology)の理論的枠組みについて議論された。「社会物語学」の根源的な問いは、「物語の語り手はなぜそのように物語を語る必要があったのか」であるが、誰にとっても物語を語る仕方は選ぶことができない選択の枠であるので、それを補足するためにすぐに加えられなければならない問い、「その物語は語られるためにその語り手をどのように用いているか」が必要であると展開した。そして、「社会物語学」の目的は、人々に、自らの人生についてもっとも巧みな物語の語り手になることを教えることである、と講演を締めくくった。
講演後、質疑応答が30分以上続き盛況な記念講演会となった。なお、この講演の全文(日本語訳ヴァージョン)と質疑応答の要約については、『日本オーラル・ヒストリー研究』第10号の特集1として掲載される予定である。記念大会に参加できなかった会員の皆さんにはご高覧いただければと思う。
(JOHA第五期会長 塚田守)

Ⅱ.総会報告

2013年度総会(第10回総会)
日時:2013年7月28日(日)12:15~13:00
場所:立教大学新座キャンパス N623教室
会長挨拶、議長選出(廣谷鏡子会員)の後、以下の議案が諮られた。

第1号議案 2012年度事業報告(2012.9.1~2013.8.31)
※事業年度についての確認
 昨年度から会計年度が4月1日開始翌3月31日締めに変更されたが、事業年度は従来通り、9月1日開始翌8月31日締めのままであることを確認する。昨年総会に提案され承認された事業報告の年度が誤って会計年度と同じ年度に設定されていたので、ここで訂正して承認をお願いしたい。
1.会員数の現状 新規入会者と退会者
 この年度には新規入会者は13名あった。内訳は一般6名、学生他、7名である。学会大会での発表が目的で新入会する方が多かった。また、会則によれば2年間学会費未納者は退会と規定されているが、09年度を最後に納入した会員で、自分が未納になっていることを知らなかったケースがあったので、09年度の該当者11名については、会費督促を行った。退会申請者はいないが、学会費未納による自動退会者は56人である。その結果、現在の会員は245名である。
2.第10回大会の実施と第11回大会開催 第10回大会は2012年9月8~9日に椙山女学園大学で開催した。自由報告は4つの分科会に分かれ、12本の報告があった。10回大会記念として「日本のオーラル・ヒストリーの源流をたどる――地域女性史の歩みから」というテーマセッションを開催し、シンポジウムとして「語りから『いのち』について考える:聞き難いものを聞き、語り、書く」を開催した。
 第11回大会については東京近辺で開催という方針が総会で承認されたが、その後の交渉の結果、開催時期を7月末に移動して、舛谷鋭会員のお世話で立教大学新座キャンパスにて開催できることになった。
3.学会誌8号の発行と9号の編集・発行について 2012年9月に学会誌第8号を発行し、第10回大会時に会費納入済会員に配布した。次号の9号からは、昨年度の総会議決に従って、学会がインターブックス社から300部を買い取り、インターブックス社が出版元・販売元になることが契約された。これによって出版費用を恒常的に格安に抑えることができる。
 9号は学会10年の歩みの特集号として編集は完了し、例年通り8月中に校正も終了する予定だが、2013年度の学会が7月開催のため、会員への配付は学会開催時の手渡しではなく、全員へ配送することになる。
4.ワークショップの開催 2013年5月19日に東京、大東文化会館にて「歴史を書き綴る住民たち-地域にとってのオーラル・ヒストリー/オーラル・ヒストリーにとっての地域」というテーマでワークショップを開催した。
5.ニュースレターの発行 ニユースレターはJOHA10のプログラム案内からJOHA11の間に22号~24号を発行した。配付は、会員メーリングリストを基本と し、15通と数は少ないが非メール会員には郵送した。
6.ウェブサイトの充実 カリテス社に依頼した新しいウェブサイトを本格的に稼働させているが、運営管理は実質的に学会事務局と広報担当理事に移った。
7.会員相互の交流の促進 会員MLを通じた会員相互の情報発信が適宜なされている。
8.その他 理事選挙 会計年度の変更に伴い2013年3月末に選挙権・被選挙権の確認を行い、4月に第6期理事選挙を行った。

第2号議案 2012年度決算報告
2012会計年度(2012.4.1~2013.3.31)決算報告資料に基づき報告され、了承された。

第3号議案 2012年度会計監査報告
有末賢監事と野本京子監事より「会計帳簿、預貯金通帳、関係書類一切につき監査しましたところ、正確で適切であることを認めましたので、ここに報告いたします」と報告があり、了承された。

第4号議案 2013年度予算案
 2013会計年度(2013.4.1~2014.3.31)の予算案資料に基づき提案され、了承された。

第5号議案 2013年度事業案 (2013.9.1-2014.8.31)
1.会員の拡大と維持 年次大会やワークショップなどの実施を通じ、またこれらの情報を広報することによって、本学会の周知に努め、引き続き会員数の拡大を目指す。また、会員の維持と会費収入確保のため、大会後年内を目途に郵送による入金状況確認と会費納入の督促を行う。
2.第11回大会の実施と第12回大会の準備
 第11回大会を2013年7月27~28日の二日間にわたって立教大学新座キャンパスにおいて開催する。来年度の第12回大会は、日本大学文理学部(世田谷区桜上水)にて開催する。開催時期は検討中だが、7月中旬開催の世界社会学会横浜大会とぶつからないようにする。
3.学会誌第10号の発行 学会誌第10号は、第6期理事会の新編集委員会によって、JOHA11のテーマセッション内容と自由投稿をもとにして編集する方針である。
4.研究会・ワークショップの開催 第6期理事会の新研究活動委員会によって、これまでのテーマを継承しながら、新しい試みも行っていく予定である。
5.ニュースレターの発行 JOHA11終了後に、大会内容についての報告と新理事会の紹介を中心にニュースレター25号を発行する予定である。
6.ウェブ情報の充実と改善 カリテス社に移管した学会ホームページをさらに見やすく整備するとともに、実質的に学会が運営しているため、その管理費について交渉する予定である。
7.会員相互の交流促進 学会HPの活用や学会MLを通したニュースレター配信を通じて、会員相互の交流を促進する。また、会員の出版、活動情報についても学会誌での書評等を通じて積極的に共有する。
8.海外のオーラル・ヒストリー団体との交流 国際交流担当理事を中心に、海外のオーラル・ヒストリー団体との交流を促進し、会員に情報提供を行う。
2014年は国際社会学会が横浜で開催されるので、そこのJOHAとして報告する予定である。JOHAのMLにエントリーに必要な情報を早急に流す。

第6号議案 理事選挙規程の改正
 2012年度から会計年度を4月1日開始~翌年3月31日締めに変更したため、会員の選挙権・被選挙権の確認の時期に関する規程を変更する必要がある。本来であれば、今年4月の選挙実施前に総会で変更しておくべきであったが、間に合わなかったため、今回の総会にて規程の一部の改正について諮り、事後承諾としていただきたい。
提案内容
 現行規程3条の「4月末日までに」を「3月末日までに」に変更する。
※現行規程では2条の理事任期満了の2ヶ月前までの選挙実施について、かなり時間的に余裕をとって4月末日としていたが、会計年度に即して3月末日までの会費納入を確認できれば、7月から9月開催までの学会大会の2ヶ月前に間に合うように選挙を実施できるため。

※現行規程 
日本オーラル・ヒストリー学会の理事選挙規程を以下の通りに定める。
1.理事会の構成
 日本オーラル・ヒストリー学会の理事会は、会員による投票で選出される8名と、投票によって選出された理事による推薦選出者7名以内の15名以内で構成され、選挙年度の総会において承認を得るものとする。
2.選挙の時期
 理事の任期満了の2ヶ月前までに会員による理事選挙を実施する。
3.有権者
 4月末日までに当該年度会費納入済みの会員を選挙権者、重任理事(連続して2期4年務めた理事)を除く当該年度会費納入済みの会員を被選挙権者とする。
4.選挙方法
 有権者は、送付される会員名簿兼投票用紙を用いて、その中から3名を選考して記入するものとする。
5.選挙管理委員会
 選挙管理委員会は事務局長および事務局長が指名する正会員2名で構成される。
6.開票および当選者の招集
 選挙管理委員会は投票締切期日を待って開票作業を行い、開票の結果上位8名の当選者を招集する。なお、最下位得票者に同票者がいる場合の扱いは、以下の通りとする。
6.1.同票者を加えた当選者が8名を超えて15名以内の場合は、そのまま選出する。その数が理事定数の1  5名を上回る場合は、最下位得票者の同票者を抽選により順位付けし、上位から定数までを選出する。辞退者が出る場合には、順位により繰り上げ当選者を確定する。
7.投票による選出理事の役割
 投票によって当選した8名の次期理事は、次期会長候補者を互選し、また残り7名以内の理事候補を投票結果を参考にしながら、選出する。
8.理事会、事務局の構成
 投票と推薦選出によって決まった15名以内の理事によって、事務局と次期理事会が構成される。
9.選挙年度の総会において、次期会長と理事が決定される。
附則 この選挙規程は、2005年4月1日より施行する。

第7号議案 第6期2013/2015理事選挙結果報告
 2013年4月26日、松山大学にて、2013/2015理事選挙(4月22日消印有効)の開票作業を行いました。投票状況は以下の通りでした。
郵送による投票総数: 57
白票による無効投票: 1
被選挙権該当者以外への投票による無効投票:3
3名以内連記の投票総数: 164
日本オーラル・ヒストリー学会
2013/2015選挙管理委員会
   木村知美・竹原信也・山田富秋(五十音順)

第8号議案 第6期理事会の承認
 選挙結果に基づき、当選理事(上位8名以内の12名、1名辞退)を5月11日(立教大学)に招集し、理事会のメンバーを選出した。以下を承認願いたい。
 好井裕明、川又俊則、八木良広、塚田守、和田悠、橋本みゆき、小林多寿子、小倉康嗣、田中雅一、赤嶺淳、宮崎黎子、岩崎美智子、川村千鶴子、有末賢、桜井厚
以上15名

参考:日本オーラル・ヒストリー学会理事選挙規程(抄)
1.理事会の構成
 日本オーラル・ヒストリー学会の理事会は、会員による投票で選出される8名と、投票によって選出された理事による推薦選出者7名以内の15名以内で構成され、選挙年度の総会において承認を得るものとする。
7.投票による選出理事の役割
 投票によって当選した8名の次期理事は、次期会長候補者を互選し、また残り7名以内の理事候補を投票結果を参考にしながら、選出する。

 また、理事会構成員の互選の結果、以下の理事会構成案を提案する。
2013/2015第6期JOHA理事会
会長 好井裕明
事務局長 川又俊則
会計 八木良広
監事 折井美耶子・山田富秋 
(第五期事務局長 山田 富秋)

Ⅲ.理事会報告

1.第五期第7回理事会
7月26日(金)17:30~ 立教大学新座キャンパス
※この理事会は新旧理事の申し送りを兼ねたために、新理事の方々を陪席とした。
出席者:塚田守、山田富秋、小倉康継、折井美耶子、山本唯人、グレゴリー・ジョンソン、川又俊則、松田凡、仲真人、橋本みゆき
陪席:有末賢、岩崎美智子、桜井厚、宮﨑黎子、八木良広、赤嶺淳、森武麿
1 議事録確認
 前回の理事会の決定でHP管理について委託の経緯を調べることになっていた。調査の結果、カリテスの岡部さんとの契約ではHP立ち上げと初期の管理だけをお願いしていたことがわかった。今後は学会だけでHP運営をすることになることを確認した。そのため、HP運営費はかからない。
2 会長報告
(1)JOHA11大会について 
 大会前日だが、学生・その他については参加費を半額の一日500円とし、大会二日目のフランク先生の講演は参加費を無料とすることを決定し、学会HPにてアナウンスすることに決定し、実行した。
 また、今回の開催校は理事以外の会員のお世話になるため、事務局と研活で自由報告を募集し、プログラムを作成したが、来年度からは従来通りにもどし、大会開催校と研活で行う。
(2)その他 新理事会への引き継ぎについて気づいた点を申し送りした。
3 事務局報告 
(1)会員異動 前回理事会から
新入会員 なし
住所及び所属変更
桂川泰典 (新)岡山大学学生支援センター
竹原信也 (新)奈良工業高等専門学校
松本なるみ (新)東京家政大学
(2)来年度開催校について
 来年度は日本大学文理学部(世田谷区桜上水)にて行う。開催時期は未定だが、9月までに実施する。
(3)総会に提出する議案書の検討 原案通り承認された。
4 会計から 緊縮財政を実施して、来年度予算に繰越金を20万円以上残すことができた。
5 編集委員会から 今年度は大会開催が7月のため、10周年記念号は9月の印刷後に全部を郵送とする。
6 研究活動委員会から 記念大会テーマセッションの準備状況について報告があった。
7 広報から 24号のニュースレターを発行した。今後学会でHP管理を行うことを確認した。
8 国際交流委員会から 来年、国際社会学会(ISA)が横浜で開催されるアナウンスがあった。
9 その他 今年度3月に実施された選挙結果と新理事体制について報告があった。
(第五期事務局長 山田 富秋)

2.第六期第1回理事会
日時:2013年7月28日(日)13:10~13:50
場所:立教大学新座キャンパス225教室
参加:好井、八木、桜井、田中、岩崎、赤嶺、和田、小倉、宮崎、川村、橋本、有末、小林、川又(順不同)
委任欠席:塚田
1.議事録記載者確認
理事会の議事録作成は輪番で行うことが確認された。今回は川又事務局長が担当。
2.会長挨拶
 2年間の学会運営について好井会長より挨拶があった。
3.理事担当確認
簡単な自己紹介と役割分担の確認をした。役割は以下の通り。
会長:好井裕明 、事務局長:川又俊則、会計:八木良広、編集委員長:塚田守、編集委員:桜井厚、編集委員:田中雅一、編集委員:岩崎美智子、編集委員:赤嶺淳、研究活動委員長:和田悠、研究活動委員:小倉康嗣、研究活動委員:宮崎黎子、研究活動委員:川村千鶴子、広報委員長:橋本みゆき、広報委員:有末賢、国際交流委員:小林多寿子
監事:山田富秋・折井美耶子
4.理事会開催
・年間3回を予定(うち1回は学会大会時)。開催場所は和田理事・小倉理事が勤務する立教大学池袋キャンパスを快諾していただく。
・第2回は1月25日(土)13~17時、学会大会の研究実践交流会等やシンポジウム内容の決定などを予定。
・第3回は6月頃、大会プログラムの確定を予定。第4回は9月大会開催時、総会議案最終確認を予定。次回理事会開催まで日があるので、基本的には理事MLを通じて議論を深めることを確認。
5.次回学会大会
・日本大学文理学部(世田谷区桜上水)にて、9月6~7日を予定(開催校と最終日程調整)。
・大学から学会大会開催補助金5万円を得られる可能性が高いので、八木会計理事を中心に資料を整え準備する。
・内容は、例年の大会に従い、6日(土)午前に理事会、午後、自由報告と研究実践交流会、懇親会。7日(日)午前に自由報告、昼に総会、午後にシンポジウム開催が基本。
6.事務局報告
・昨日、前事務局と引き継ぎ打ち合せを行った。大会終了に伴う事務作業等を終えた後、8月末までに引き継ぎ終了予定。
・今期も編集委員会MLを作成。最終段階で会長がかかわる可能性もあり、MLに加える。
・現在、新入会員の入会方法は郵送かファックスと告知。学会HPのフォーマットをダウンロードしたpdf等ファイルの添付メールも受け付けることになった。
・前期(第5期)の変更点確認。①学会誌買い取り方式(企画出版)への移行(インターブックス社、300冊48万円)、②会員の大会参加費徴収(会員は2日間通しで1,000円。非会員は一般1日1,000円・学生他区分1日500円で各日受付)、③学会HP、④入会は届出・入金後、理事MLで報告し、異議ある場合のみ返信、⑤事務局事務費用を時間給制。
・前期理事会の交通費対応を確認し、今期の対応を決定。片道5,000円未満の交通費支給は無。遠方者は片道交通費全額を支給。大学で出張旅費が出される場合は原則支給無、かつ、交通費辞退も前期同様受け付ける。
・事務局で従来から抱えている学会誌在庫(インターブック社保有分以外)の対応について協議し、引っ越しが終わり次第、部数を確認。一定程度の保管以外は、今後、販売ではなく会員勧誘活動への有効活用を進める(具体的な方策等は継続審議)。
7.会計報告
・前日、引き継ぎ打ち合せが行われ、学会大会のまとめが終わった後、8月末までに引き継ぎが終了予定。
・未納会員への督促、納入を動機づけるような企画・働きかけの必要性の確認。関連して、大会以外に首都圏以外等で中間集会などの企画の必要性なども提案された。
8.その他
・次々回大会は、首都圏以外での開催を目指し、各理事で検討を進める。
・理事メンバーその他で科研申請をするなどの提案あり。
(川又 俊則)

Ⅳ.お知らせ

1.『日本オーラル・ヒストリー研究』第10号 投稿募集
論文、研究ノート、聞き書き資料、書評、書籍紹介の原稿を募集いたします。掲載を希望される方は第9号の投稿規定・執筆要項を参照の上、編集委員会まで原稿をお送りください。大会での発表者のみなさんをはじめ、多くのみなさまのご応募をお待ちしています。
締め切り:2014年3月31日(月)消印有効
応募原稿送付先および問い合わせ先は以下の通りです。
日本オーラル・ヒストリー学会編集委員会
〒464-8662 名古屋市千種区星ヶ丘元町17-3 椙山女学園大学国際コミュニケーション学部
 塚田守研究室内  E-mail: mamoru[at]sugiyama-u.ac.jp
(塚田 守)

2.国際学会大会のお知らせ
【Oral History Society】イギリス オーラルヒストリー学会2014
イギリスのオーラルヒストリー学会(Oral History Society)の2014年大会は7月にイギリスのマンチェスターで開催されます。詳しくは学会HPをご覧ください。
Oral History Society HP http://www.ohs.org.uk/
 2014年7月4日‐5日 於・イギリス・マンチェスター
 大会テーマ: Community Voices: Oral History on the Ground
【IOHA】国際オーラルヒストリー学会2014
国際オーラルヒストリー学会International Oral History Association 第18回大会は2014年7月にスペイン・バルセロナで開かれます。詳しくはIOHAのHPを参照ください。 http://iohanet.org
 2014年7月9日-12日 
於・スペイン・バルセロナ
 大会テーマ:Power and Democracy: the many voices of Oral History
【ISA】国際社会学会2014
国際社会学会International Sociological Association第18回世界大会は、2014年7月に横浜で開かれます。詳細は大会HPをご覧ください。大会HP http://www.isa-sociology.org/congress2014/
 2014年7月13日‐19日 
於・神奈川県横浜市 会場:パシフィコ横浜
 大会テーマ:Facing an Unequal World: Challenges for Global Sociology
【OHA】アメリカ合衆国オーラルヒストリー学会2014
 アメリカのオーラルヒストリー学会Oral History Associationの第48回年次大会は、2014年10月にウィスコンシン州マディソンで開かれます。
Call for Papers の締め切りは2014年1月20日です。詳しくはOHAのHPをご覧ください。
http://www.oralhistory.org/
 2014年10月8日‐12日
 於・ウィスコンシン州マディソン The Madison Concourse Hotel
 大会テーマ Oral History in Motion: Movements, Transformations, and the Power of Story
(小林 多寿子)

3.会員異動(2013年6月から2013 年11月まで)
(1)新入会員
藤井和子 関西学院大学大学院社会学研究科博士課程
吉岡佳子 一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程
江口怜  東京大学大学院教育学研究科
飯倉江里衣 東京外国語大学大学院
石原美知子 東京国際大学
湯川やよい 日本学術振興会特別研究員
田村玉美 
梶原はづき 立教大学大学院
千田紗也加 名古屋大学大学院教育発達科学研究科
城麻衣子  名古屋経済大学大学院人間生活科学研究科修士課程
(2)住所変更・所属変更等
中野紀和、和田悠、松本なるみ
※連絡先(住所・電話番号・E-mail アドレス)を変更された場合は、
できるだけ速やかに事務局までご連絡ください。
(川又 俊則)

4.2013年度会費納入のお願い
いつも学会運営へのご協力ありがとうございます。
本学会は会員のみなさまの会費で成り立っています。今年度の会費が未納の方におかれましては、何とぞご入金のほどよろしくお願いいたします。なお、9月に発行しました学会誌は、2013年度会費の入金後、確認次第速やかに発送いたします。

■年会費
一般会員:5000 円、学生他会員:3000 円
*年会費には学会誌代が含まれています。
■ゆうちょ銀行からの振込先
口座名:日本オーラル・ヒストリー学会
口座番号:00150-6-353335
*払込取扱票(ゆうちょ銀行にある青色の振込用紙)の通信欄には住所・氏名を忘れずにご記入ください。
*従来の記号・番号は変わりありません。
■ゆうちょ銀行以外の金融機関から振り込む際の口座情報
銀行名:ゆうちょ銀行
金融機関コード:9900
店番:019
店名(カナ):〇一九店(ゼロイチキュウ店)
預金種目:当座
口座番号:0353335
カナ氏名:(受取人名):ニホンオーラルヒストリーガツカイ

郵便払込・口座振込の控えで領収書に代えさせていただきます。控えは必ず保管してください。学会会計全般について、またご自身の入金状況を確認したい場合は、会計担当の八木良広(電子メール: yy.joha[at]gmail.com)へお問い合わせください。
(八木 良広)

Ⅴ.会員投稿

《その1》 「通りに聴く」中原 逸郎(一般会員)
 調査地Aは花街である。明治5年(1872)Aとゆかりのある西陣の繊維関係者は機織りの新技術導入のためにフランスに研究生を送った。明治30年ごろの研究生である稲畑勝太郎は、ルミエール兄弟が発明したキネマトグラフ(映写機)に感じ入り、日本に初めて導入した。その後、映画は大衆の娯楽として一世を風靡し、戦前Aにほど近い千本通り、例えば西陣京極には多くの映画館が立ち並んでいたという。私たちのAの研究会である京都楓錦会では映画史研究に範囲を広げ、A周辺で聞き取りを続けている。
 今年10月には千本通りの映画館跡を歩いて探訪した。案内役は戦前両親に連れられて映画館を訪ね歩いた井村和雄氏で、氏は上京区の広報に載った25軒の映画館跡地を踏破した。Aに生まれ、日本の映画の父と呼ばれた牧野省三(1878-1929)が信仰した金光教の教会も訪ねた。日本最初の映画俳優である尾上松之助(目玉の松ちゃん)と牧野は岡山県の金光教の教会で知り合ったという。
 井村氏の案内で警察署、さらに銀行に変わった元映画館も見た。今では変哲もない通りが明治から昭和にかけて映画の都であったことを知り、通りに閉じ込められた歴史の奥深さを仲間と確かめ合った。

《その2》 橋本 みゆき(一般会員)
 『ハンメの食卓』という本が出た。副題に「日本でつくるコリアン家庭料理」とあるように、おうちごはんの作り方を文と写真で伝えるレシピ本だ。在日韓国・朝鮮人一世が集まるデイサービスセンターで在日二世や日本人ヨメの調理員らが昼食に作っているメニューであり、各家庭生活の中で一世から受け継ぎ、慣れ親しんできた味である。
このような本が出ると聞きつけ、編集を担うNPOを訪ねたのは9月。出版までの経緯を事務局長にうかがい、利用者のハンメ(朝鮮語で「おばあさん」)たちと一緒にデイの昼食をいただき、調理員の女性にもいくつか質問に答えていただけた。
レシピ本で泣けたのは初めてだ。ひと月半前にNPOで会った人たちの温かみを思い出したせいもある。しかしそれ以上に、在日一世の言葉や一世から受け継いだ知恵を、二世が大事に記録し他者に伝えようとする、一世への敬意や愛情を各頁で感じたからだ。身近な材料を使って短時間で作る、中には朝鮮風ではない料理もあるが、これが日本で代を継いで暮らしてきたコリアンの食卓なのだ。一世の生活史から生まれ、受け止めた二世が「多文化共生への願い」をこめてまとめたレシピ本。こんな伝え方を、私が伝えてみたい。

『日本オーラル・ヒストリー研究』第10号投稿募集

『日本オーラル・ヒストリー研究』第10号投稿募集
論文、研究ノート、聞き書き資料、書評、書籍紹介の原稿を募集いたします。
掲載を希望される方は第9号の投稿規定・執筆要項を参照の上、編集委員会まで原稿をお送りください。学会大会での発表者のみなさんをはじめ、多くのみなさまのご応募をお待ちしています。

締め切り:2014年3月31日(月)

応募原稿送付先および問い合わせ先は以下の通りです。

日本オーラル・ヒストリー学会編集委員会
〒464-8662 名古屋市千種区星ヶ丘元町17-3 
椙山女学園大学国際コミュニケーション学部
塚田守研究室内
メールアドレス mamoru[アット]sugiyama-u.ac.jp

                       編集委員長